[携帯モード] [URL送信]
(アルアサ)


『あまいあまい優しいお茶を』


体には、限界ってものがある。
彼はそれを知らない。
いや、知っているけどわかっていない。
彼は無意識に無理をするから、たまに何の前触れも無く倒れる事がある。
昔―独立するずっと前―に彼が倒れた時は、死んでしまったのでは、と泣きわめいていた。
そして今、目の前には若干血の気の無い顔色で平然と仕事をする顔がいる。これ、かなり寝てない時の顔色だ。

「アーサー、何してるんだい、君。」
「何って……仕事。」
「ふぅん…。」
「何だよ、文句でもあんのか?」

あるさ。勿論沢山ある。
でも俺には「疲れてるなら休みなよ。」みたいな事は言えないから、黙っている。
少し、腹が立つ。
無理ばかりする彼にも、素直になれない俺にも。

「…馬鹿アーサー。」
「ああ!?…ってお前、どこ行くんだよ。」
「さあ。」
「さあ…って。」
「別に帰らないからそんな泣きそうな顔しないでくれよ。」
「誰が泣きそうだばかぁ!!」

そう、帰りはしない。
ただちょっと、あまいミルクティーが飲みたくなったからキッチンに行くだけだ。
……もしかしたら、いれすぎてしまうかもしれないね。その時は仕方ないから彼にあげる事にしよう。



ツンデレはまいじゃすてぃす!!
拍手ありがとうございました〜。






.

無料HPエムペ!