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良かったらカンタレラパロディ(W.A×ララ)でも見て行って下さい♪



幼い頃、結婚できると信じてた。
僕だけのお姫様。

誰にも渡さない。
例え他の誰かと君が結婚しても。

君の王子様は僕だけだから。






(W.A×ララ カンタレラパロディ)





幾度となく訪れた隠した世界の中で、君の瞳だけは見つけ出せた。
さざめくような喋り声とワルツが、くぐもったように静かに流れる。

僕は夜の流れ込む窓際で、エスコートされた君はまだ入り口で。
僕らの間を色とりどりのドレスと仮面の行き交う。


「侯爵、一曲いかがぁ?」
「お相手致そう」
「うふふ、さぁ参りましょう」


悩ましげにしだれかかる赤い仮面の婦人の手を取って、回りながらダンスホールへ躍り出る。緩やかなワルツに合わせて踊りながら、僕はもう一度、まるで天使のように輝く君を探した。

真っ白なドレス姿の君はシャンパンを受け取りにパントリーへ移動していたが、その美しい金の髪を揺らして、不安そうにこちらに視線を向けた。
視線が絡む。
くるり。
僕は曲に合わせて名残惜しくも体を回し、もう一度視線を投げる。
また、絡んだ。


あぁ、なんて美しいんだ。


仮面などしていたって僕には隠せない。
君はララだ。
ルートルタ皇国第二王女ラティ。
僕だけのお姫様。


やがて君もパートナーとダンスホールへ躍り出る。
穏やかなリズムの中で僕は君に近付くチャンスを図った。



背中合わせの一瞬の逢瀬。
あぁ、ダメじゃないか。
そんなに眉を寄せて切ない顔なんかして。

僕と君の関係がバレてしまうよ。
……なんて、仮面で隠したこの世界ではバレたって構わないけれど。



カサリ。
リズムが変わってしまう前に、背中の君のドレスに、メモを挟んだ。

コノ曲ガ終ワッタラ
バラ園ノ前デ






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