『慈悲を請う(クロレオ)』part1
今まで自分が何人殺してきたかわからない。
自分が欲しいものを手に入れるためなら何人でも殺してきたし、それはこれからも変わらないと思う。
「殺さないで、どうか!慈悲を!!」
「ひぃっ!ひ、人殺し!!悪魔ぁぁぁっ!」
「貴様に人の心は無いのかっ!?」
今まで色んな人を殺して奪ってきて、そのたびに同じようなことを言われてきた。
目の前で命乞いをするやつ、ただただわめき散らすやつ…、だがどの言葉もオレには響かない。
「だったら、お前たちが日頃食べている肉はなんだ?家畜とは?毛皮とは?この世界で生きてきてたった一度も生物を殺めていない人間がいるのか?全ては自分の欲を満たすためだろう?だったら…、オレと一緒じゃないか。」
にっこりと笑いながら聞いても誰も返事など返しては来ない。
いつも聞こえてくるのは悲鳴ばかりだ。
弱肉強食、そうこの世界は弱肉強食だ。
強いものが自分の欲求のために弱い弱者から全てを奪うのだ。
だからもしオレよりも強いやつがいてオレを殺してもそれは自然の道理だと思う。
まぁ、そんな奴はなかなかいないんだけど…。
「またあのゾルディック親子相手にしてくんないかな…。」
世界は素晴らしいけど、それでいてとても退屈だ。
……そう思っていた。
レオリオに会うまでは。
to be contineued next month....
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