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 +英ver+

 1人部屋にしてはいささか
 大きい部屋。
 高級感溢れる家具に3人座
 ってもまだ余裕がありそう
 なソファ。

 ちらっと隣を伺うも、隣の
 彼から視線がこちらに向け
 られることはない。


 『……はなぶさ』


 彼を呼んでもその瞳は、私
 を映さない。

 せっかくの休みなのに恋人
 をほっといて、小難しい本
 ばかり読んで、時折眉間に
 皺をよせている。

 ソファの端と端に座ってい
 ることでできるこの距離感
 が、なんともイラつく。

 私がむっと頬を膨らませ
 ても、きっと彼は気づい
 てない。



 ―…ぐいっ―

 「あっ、何するんだっ!」



 しびれを切らし、無理やり
 本を奪い取れば鋭い眼光に
 睨まれた。

 その鋭い視線に尻込みしそ
 うになるも、今までのイラ
 イラもこめて八つ当たり気
 味に、ばたんっと強く本を
 閉じる。



 たまの休みだもん。

 恋人らしいこと
 したいじゃない?


 『はなぶさ…


  ちゅうしよう。』



 「…………はぁ?」



 ピリピリとしたオーラを放
 っていたはずの英も、何を
 言われたのか理解していな
 いのか、少し間抜けな顔を
 こちらにむけている。

 そんな顔もスキだなー、な
 んて考えてしまう私はそう
 とう、この気位高い彼に惚
 れてる。



 『だから、ちゅ・うっ!』


 今までの距離を埋めるよう
 にずいっと顔をよせて言え
 ば、みるみるうちに目の前の
 顔が赤く染まっていく。



 『(わぁ、リンゴみたい)』

 「っな、お、と 突然何を言
  うんだっ!

  と言うか、女からそんな
  こと、いっ言うもんじゃ
  ないっ!!」


 いつもは女の子達にチャラ
 く笑顔を振りまいている彼
 の、意外な一面に自然と笑
 みがこぼれた。

 きっと、こんな彼を知って
 るのは私だけ…



 『いいからっ、ほぉら!』

 「ぁあっもう…目閉じろ」




 残念ながらベタ惚れ


 (えへへっ)
 (………なんだよ)
 (大スキ!)
 (!………僕もだ)




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