「うっわ!ぼけ!遅刻やわ!」 ぜえぜえ言いながらチャリをこぐ俺。 その後ろには大倉。 でっかいあくびをしながら、まだ目を擦っている。 「しょーたと行けばよかったわあ〜」って。 ほんまぶっ殺すで。 校門が見えてくると、5分前を知らせるチャイム。 「おっしゃ!いけるで!」 元はと言えば、大倉がいつまでも寝ていたのが悪い。 でもこいつにチャリを渡すとちんたらこいでて絶対に間にあわん。 チャリ置き場にきっちりとチャリを止めて、俺は校舎に向かって猛ダッシュ。 「あと5分もあるでー。歩いてこーやあ」 こいつは完全無視して、重いかばんに苦戦しながらもなんとか下駄箱にたどりついた。 女子の目を気にしていることは表には出さないけど、神経の先のほうまで気をくばっている。 だから、時間がない今でもトイレの鏡で髪をチェックした。 Yシャツのボタンをさっきよりもひとつ多くはずして、余裕の表情で教室へ。 「亮おはよ」あいさつもてきとーに交わして席に着くと、チャイム1分前。 大倉、あいつは間に合わへんな。 にやにやしていると、上履きの音を鳴らしながら大倉が教室に入ってきた。 それを合図にするようにキーンコーンカーンコーンとおもしろみのないチャイムが鳴る。 服装も乱れてなくて、髪もセットのまんま。 勝ち誇ったように俺のほうを見て、「間にあったわ」と口ぱくで言った大倉はなんだかめちゃくちゃムカつくいたから、明日からは一人で行こうと決めた。 end...? まさに山も意味もオチもないです! まあただの小ネタとして…!! 拍手ありがとうございました! 戻る |