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拍手有難うございました(〃ω〃)

※後天性♀銀表現有(アニメ未放映原作設定表現流用)及び、映画ネタバレ要素有。
とくに、劇場版未鑑賞の方はご注意下さい。

パソコンからの場合
こちらの方が読みやすいと思います^^

CLAP10土銀



「これを」
「…」
土方が翳したモノを見て、銀時の目が死んだ。
「おい、大丈夫か」
瞳のサイズが1ドットになった銀時に土方が心配そうに声を掛ける。
無論、手にしたモノはそのままで。

「大丈夫なワケあるかぁァァァァ!」
「ぶはぁっ」

いつもより小ぶりな拳が顎を捉え、土方が宙を舞う。
銀時の尋常ならざる腕力は健在であった。

例え性別が変わっていても。

「テメェ、ンなもん持ち出して一体ナニするつもりだコノヤロー!」
「ご、誤解だ銀時!俺はただ、コレを履いて欲しいだけで…」
「全然誤解じゃねぇけど!予想通りの変態性がダダ漏れですけどぉ!」
「なんでだ。女にパンスト履いて欲しいってののどこが変態なんだよ」
「こりゃ一時的なもんだつったろ!俺ァ、親父の玉袋にいる頃から正真正銘男だっつーの」

そう、銀時は今、生物学的上、女――銀子になっていたのである。

くるくると跳ね散らかした銀髪天然パーマは少しなりを潜め、ゆるふわパーマになっており、体躯も小振りになっている。

天人の技術による一時的な状態ではあるが、どこぞの怪しげな宗教のせいではない。
もうひとりのもじゃもじゃ天然パーマの悪ふざけにまんまと引っかかったせいであった。

「今の形は女じゃねぇか。こんなチャンス逃したら侍の名折れだろ?な?」

むぎゅっ。V字前髪を引っつかんで銀時…否、銀子がメンチを切る。
「チャンスって何ですか」
「銀時にパンストを履かせて破るっつープレ――」
「毟っちゃおうかなぁー。このV字前髪毟っちゃおうかなぁー。ついでにち○こも折っちまおうっかなぁー」
「あででででで…」

体ごと持ち上げそうなくらい前髪を引っ張り上げると、流石の土方も涙目になって銀子の腕を掴み懇願する。因みにアレは股に挟んで死守していた。

「や、やめろ。落ち着けって」
「じゃぁ変態妄想を口にするの止めていただけますかァ?」
「わ、わかった止める、止めるから。破るの止めて舐めるから…あでで禿げるッ禿げるッ!」

ブチブチ。
銀子のこめかみに太い血管が浮かぶと同時に、土方の前髪が何本か抜けた。


ぱらぱらと床に散った己の前髪を両手で掻き集める土方の姿が少しだけ哀れに見えてしまうのは、愛ゆえなのか。それとも同じ男として気持ちが分からなくもないからか。

いつもより小さく見える背中をソファに座って眺めながら、銀子はハァーとため息を吐いた。右手のすぐ傍には土方が持参した肌色のパンスト。

実際にプレイした経験は無いが、自分が目にするナースのSMモノで白いパンストが破かれるシーンに興奮したことが無いかと言えば大嘘になる。

もし、もしも。
仮に自分と土方の立場が色んな意味で逆であったなら、一度くらいお願いしてみたかも知れない。

否、やっぱありえねぇな。
だってコイツ…
「X子だもん」
「あ?」
「なんでもねーよ」

しゃーねぇなァ…。
土方⇒X子
と違い、自分はこの通り女体化してもスタイル抜群。
土方が妄想を抱くのも無理はない。

性別に関係なく、惚れた男を魅了できるのに悪い気はしねぇ。
どうせ一時的、一度きり、だ。

色んなモン犠牲にして、それでも共に生きていく道を選んでくれた土方の夢を、一度くらい叶えてやるのも悪くないかも知れない。

見返りも、十分期待できるし、な。

そう思い直して、銀子はパンストを手にとった。
「履くだけ、だからな。破いたり、舐めたり、頬ずりとかナシな」

返事を待たずして、奥の和室へと姿を消す。
その後ろでガッツポーズを作りながら、土方は歓喜に震えていた。
めくるめく妄想が実現する事に心躍らせ、股間を膨らませながら。


「履いたぜ」
その言葉と共に襖が開き、銀子が姿を現した。
ぽりぽりと頭を掻き、普段のオッサン歩きではあったが、それは照れ隠し。
着流し一枚にパンストという格好になっているのは、土方を喜ばせるために他ならない。

「綺麗だ」
「…バカ」

銀時の気持ちが分かるからこそ、心からの言葉だった。

「捲っていいか?」
「変なことするなよ」

捲るだけで十分“変なこと”なのだが、惚れ合う二人はそれに気付かない。
きっちりと合わされた着流しに手を掛けると、ゆっくりと割り開いていく。
白い肌に少し光沢のかかったパンストがぴっちりと張り付いて、より一層官能的に魅せた。
膝上まで捲ったところで土方の手が着流しから離れ、銀子の足を這う。
するすると抵抗無く滑る手の感覚は薄い布越しでもどかしく、自然と銀子の足が開いて行く。

柔らかな己の肌を這う土方の無骨な手の感覚も、
極薄の布越しに感じる熱も、
いつもと違う。

否が応にもカラダは反応し、興奮を呼び覚ましてしまうのだった。

無論それは、土方にとっても同じこと。
逸る気持ちを抑えきれず、最も柔らかな膨らみに手をかけたところで土方の動きが不意にピタリと止まった。

「ぎん…」
「…んだよ」

さわさわ。

さわさわ。

さわさわ。

こ、これは。
この、感触は…!

「トランクスじゃ萎えんだろ。女物なんて持ってねぇし…」

ノ…ノーパンに、パンスト!!

や、破きてぇ!
びりっびりに破いて隙間からぐちゅぐちゅして、アレやソレや突っ込みてぇぇぇぇ!!

押さえ込んでいた欲望が決壊寸前。
モンモンと、否、ハアハアとしながら、土方は銀子の桃尻を撫で続け徐々に前の方へと手を滑らせていった。
「あっ…!」

耳元で聞こえた銀子の短い声に益々興奮した土方は、太股の隙間に手を這わせ焦らすように擽ってから、柔らかな秘肉へと…

「ちょ、ちょっと待っ…ひじ、ッ」
「待てねぇ」
「違…ッ、ダメ…ッ」

ぴちんっ

「ん?」
「手、離し…ッ」

ぴっちん
びりっ

糸が弾けるような音がしたかと思うと、断続的に続いたそれが段々激しさを増していく。

「ちょ、やば…っ」
「銀時…?」

最初、爪でもひっかけてしまったのかと思った土方だったが、手を緩めても音が止む事は無く、しかも、自分が触っていない場所からもそれは聞こえてきた。

「終わり、な?ハイ、終了!」
「お、おい銀時何処へ行く」
「き、着替えて、来るッ」
「急にどうし…ん?お前…」

声、が。
低く…

すっぽりと土方の中に包まれ、視線の下にあった銀時の顔が近づいてくる。
こ、これは。
男に、戻りかけて、る?
身長が伸び、体躯がガッシリしてきたことでパンストが限界を超え、びりびりと破けだしたのだ。

「う゛…腹、苦し…!!」

あまりの苦しさに、銀時自ら帯を解いた。

ぱさりと衣擦れの音がして、肌蹴ていく着流し。
無残な姿になったパンストからは、素肌と…アレが顔を覗かせ…。

ゴクリ。
土方の喉がなる。

タラリ。
土方の鼻血が垂れる。

ビィィィン。
土方のアレが勃つ。(完勃ち)

「ぎぃんとぉきぃ〜」
ガシッ!
「ヒィッ!怖い怖い怖いッ!お前色々怖ぇって!!」

女の形をしているならと用意したパンストであったが、これはこれで…いや寧ろ倒錯的な引力が半端ねぇ。

「か…」
「か?」
「鏡の前で立ちバ――」
「バルス!」
「ぶべっ」

「てんめ、っざけんな!パンスト姿の男に欲情とかどんだけだよ!変態か?変態なのか?変態なんだな?変態って言えコノヤロー!!」

まだら模様と化した足で土方に蹴りを入れ、ゲシゲシと顔を中心に踏みつける。
台詞も相俟ってガタイのいい女王様のようだ。

――そこへ。

「小姓、佐々木鉄之助。焼きそばパンを持ってお迎えにあがりました!副…ッソありがとうございます!!!!」
「ハァ!?何が!」

土方への責め…ではなく、攻撃を緩めず声のした方を振り向くと、丁寧な自己紹介の通り小太りでつぶらな瞳を輝かせた真選組隊士、鉄が、丁度深々とお辞儀をしたところだった。

上手く誤魔化しているつもりらしいが、股間に当てた両手が不自然過ぎる。

「自分知らなかったッス!こんなプレイがあったなんて。勉強になります!アテテ…ッ」
「プレイじゃねぇし!つか、何その態勢!」
「勃ってないッス!自分勃ってないッス!まだ半人前ッス!」
「半勃ちかよ!つか、土方テメェ、部下の教育ちゃんとしろよ!」
「ぶべび…うがっ」

ゲシゲシと銀時の攻撃は容赦ない。

「止めてください、坂田さん!副長は副長は…ッ、ちゃんと俺の事育ててくれてます!だから、その使用済みパンスト自分に下さい。お願いします」
「ちゃんと、変態に、育っちまってるじゃねぇかぁァァァァ!!おめぇら揃いも揃ってバカばっかか!改名しろ。妄想警察真性変態組に改名しろ!!」

「銀時の言う通りだ!」
「へ?」

「ずっと押入れの中(定春君の寝床)でスタンバってました」
スパンッと襖が開き、薄暗い押入れの下の段に体育座りをした桂がいた。
くんくんくん…。ちょっと犬臭くなってしまったのを気にしているようだ。

「…ヅラ、一応聞いておく。テメェそこでナニしてやがった」
「銀時が銀子になったと坂本の奴に聞いてな。こうしてこっそりお前を覗…じゃない、見守っていたところ、案の定やってきた幕府の犬がパンティストッキングなる破廉恥な足袋をお前に履かせようとしていたのでな、助けてやろうと思ったのだが、銀子自ら履いてしまったので、意見してやろうと思ったのだが、待てよ、坂本から聞いた話ではそろそろ銀時に戻るのではないかと思い、ならば自然に破けるはずだと静観することにしたのだが、あまりにその姿がセクシーダイナマイトだったもので、おぉこのダイナマイトは攘夷活動にも使用できるのではないかなどと考えていたのだが、その前に俺の股間が爆発してしまったというわけだ。ダイナマイトだけに」
「ほんとにナニしてやがったんかぃィィィ!!」
「自然暴発だ、仕方なかろう」
「余計きめぇよ!つか、色々突っ込みたいこと満載だけどテメェもとりあえず改名しろ。異常夷派に改名しろ」

「異常夷派ではない…」
ふわっ
さらさら〜
「リジョイ派だ」
「古ッ!シャンプーのチョイス古ッ!!」
「シャンプーではない。リンスインシャンプーだ。…綺麗な桂さんは好きですか」
「それCM違う!」

「ふっ、なさけねぇ奴だな。桂ァ」
「いや、俺に踏まれてるテメェの方がよっぽどなさけねぇけど」
「正解は、ちゃん・リン・シャン。だ」
「それソフトインワン!」
「か…カイ、カン…ッス」
「何が!?」

バカ共の奇跡のコラボレーションに、銀時のツッコミが間に合わない。
土方1人の変態っぷりだけでも沢山なのに、あれよあれよと増えていったバカ2人。

見れば、いつの間にか銀時の足元から脱出していた土方が、桂とメンチを切りあっている。

「ちゃん リン シャン。だとぉ!勝手に言葉を略すなぁァァァ!!日本語は正しく使え、この芋侍がッ!」
「パンティストッキングとかセクシーダイナマイトとか一々表現が古ィんだよ。化石がッ!」
「化石じゃないキセキだ。いや、桂だ」
「自分、鉄ッス!」
「「聞いてねぇよ!!」」

ピキッ!
土方と桂の突っ込みが重なったところで、とうとう銀時の堪忍袋の緒が切れた。
髪を振り見出し、床を踏みしめ、力いっぱい叫ぶ。

「うるっっっっっせぇぇぇぇぇぇ!!出てけ、三馬鹿ァァァァァァァ!!」

驚いて振り向いたときには、既に遅し。
眼前に銀時の足の裏が迫り、一度カラダを捻って遠心力を得たキセキの足が、三馬鹿の体を一瞬にして蹴り飛ばした。

一気に、窓の外まで。

ガッシャァァァン!


「はあっ、はあっ、はあっ」
全身で息をしても中々呼吸が落ち着かない。

そうだ。糖分だ。
こういうときは、糖分摂取に限る。
ついでにジャンプも買ってこよう。

興奮状態の脳をなんとか正常な方向へ働かせ、ふうっと息を力強く吐いてから、銀時は玄関の方へと体を向けた。

ガラッ

「銀さん〜。こんにち…」
「おぅ!新八。俺ちょっと出て来るわ。留守番シクヨロ」
「ちょっと待て。アンタ、その格好で…どこ行くんだこの変態野郎ぉォォォォォ!!」
「…!!」

三馬鹿騒ぎのせいですっかり忘れていた。
己の格好を。

ただでさえ、人様に見せられる状態ではなかったのに、暴れたことにより状況は悪化している。

乱れた着流し。
限界ギリギリのパンスト。
…から、完全にコンニチワしている股間のソーセージ。

未だ、荒い、息。

銀時そのものが、完全に、変態の権化、である。

「しばらく、僕と僕のメガネに近づかないで下さい。それから…アレ、拭いておけよな!」
ピシャン

勢い良く玄関扉が閉まった。

アレ?
拭く?

嫌な予感を抱えながら視線を定春の寝床へ移すと、どろりとした白い液体が。
そういや、さっき――

「ヅラだけ、イッたぁァァァァァー!」

どっかで聞いたことのあるような叫びの台詞が、万事屋に響き渡った。
無論、感動的なエンディングなど、用意されているはずも無い。

--------END
拍手、そして携帯サイト3万打ありがとうございます!!
まだ1万打企画が仕上がっておりませんので、このようなお礼の形となってしまい申し訳ありません。カウンタの数字や拍手、そしてコメントにいつも力をいただいております。少し更新が遅くなっておりますが、よろしければ今後ともよろしくお願い致します。
2013.9.10 たくみ


お気に召していただけたらパチパチして下さると嬉しいです(〃ω〃)
clap


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