【RZM】は淡いブルーのライトで光っていた。
入った店はバー。店内は薄暗く、客はまぁまぁ入っている。
「こんばんは、お一人ですか?」
「えぇ、ちょっと雨に降られて雨宿りさせてもらおうかなーって」
そうですか、と笑顔をむけてシェイカーを降り出した。
店内をよくみると小さなステージがある。
「そろそろですよ。」
「そろそろ?」
ステージの上にはいつのまにか、人がいた。
一人は雪のように白い肌をもち銀の髪をした眼鏡のピアニスト。
もう一人は背が高く、黒い短髪をたてていて、目つきが鋭い歌い手。
その二人から奏でられる音楽に、縛りつけられた。
静かな曲だった。
初めて聞いた歌は、体の中に流れ込むような感覚を生み出した。
歌詞は分からない。
だけど少し切ない感じがした。
「あの二人、ここらじゃけっこう有名なんですよ。」
二人はもうステージにいない。注文したカクテルを飲みながら二人についてバーテンから聞き出した。
――二人ともここのオーナーの知り合いなんですよ。まだ学生でね、バイトとしてたまにここに歌いにくるんです。―――
「ご馳走さまでした。」
軽く礼をして店をでた。
ファイは歌詞も分からない歌を流しながら空をみた。
雨はやんでいた。
拍手ありがとうございました!しかも微妙ですいません;;;。
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1/3 お正月挨拶追加
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