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水神の国ネプト
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By アルシァラ
2017-12-08 16:35:13
【置きレス】

(水辺にありがちなお約束のハプニング、その名も「ポロリもあるよ!」――今回はノットお色気であるが、決して故意によるものではない、ようだ。硬いブーツの爪先からゆったりと降り立った癖、慣れぬ水面の感覚にバランスを崩した黒外套姿の悪魔は、へちょりと情け無くもその場に尻餅を付き。自身、其処まで不安定な足場であるとは思いもよらなかったのであろう、少々間抜けた面持ちで、凄まじい速度で頭を救出しに掛かる体躯の機敏さに瞠目し、蟹が無事であることと、デイジーの安堵の様子とに瞬きを幾度か、次いでしょんぼり眉根を下げたのは、ダフニーに叱られた為だ。むう…、と無意味な唸り呟きを発す間にも、両手を突いて身を起こそうとするのだが、とろりと緩い花露の水に絡まれ、立たせ掛けの膝はもたもたとして)
相済まぬ。これは悪かった、つい、手がこう…。悪かったが…、お前、頭が溺れると身も死ぬるのか?存外どうとでもなりそうな気がするものだが…、便利なようでなかなか不便なものなのだな。おお、蟹は無事であったか、それは良かった。うむ、デイジーにも案じさせてしもうたか、重ねて詫びよう。
否、大事無い、何も問題は無い…、ぞ…?…あれ?
(一先ず濡れさせてしまったお詫びに、橋上へと手を伸ばし、彼の頭なり髪なりを拭おうと――試みるのだが、ぬるりと滑るゼラチンに似た質感に足をとられ、緩慢呑気にその場にまろび。はしゃぎ飛び跳ねているデイジーに比べ、まるで生まれたての赤子の様で何とも情け無い心持ちで肩が落ちる。しおしおとした消沈の間を知らせる数秒、立ち上がる事は諦めたのか、ソファに寝そべる時のよう、つと徐ろにうつ伏せに。さすればしっとりと冷たい水の床は優しく膚に沁みいり、泥濘の如く身を包む粘度には不可思議な心地よさがあり。眼線の低くなった分、硝子向こうを覗くにも似て、水底の光景はありありと手に取るように間近に見えた。沈む遊覧船も、時に浮かぶ泡沫も、回遊する魚影もが。血肉を有し具現している身なれば、重さ故にじわり、じわりと僅かずつ沈んでは行くのだが、深みへ嵌まる前にのたのたと身を起こし)
…デイジー、おいで。此処から水底がよう見える。こう、寝そべってみると何とも快い。ダフニーも如何…、…否、その、気が向いたらば試みるが良かろう…。これはなかなかに面白き褥ぞ。
……はて。
(溺死させ掛けたばかりで再び水面へ誘うのは流石に気が引け、少々控え目な提案形式にて彼にも水面遊びを勧め。デイジーを手招き、直ぐ其処とも錯覚できよう水中の光景を指し示しながら、ふと思い至って指先に花水をひと掬い。惑い無く口へ運ぶが、甘い草花の香のする湖水は、果たして蜜の如く舌に溶けようか)
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By ダフニー・オドウラサン
2017-12-07 22:07:12
【置きレス】

……あいつの為だよ。
沈丁花の方だ、花言葉は不死だって誰か言ってたな。アルシァラにはデイジーが笑って見えるなら、それが今の顔だと思うぞ。
(独り言と変わらない程の呟き零し頭部撫でられ猫のようだ、と内心思うが口にせずゆ表面上は無愛想な幽霊だが彼女には内面を見ているのだろうか。不意に彼女の名を聞いた幽霊は復唱なのか単に言いたかっただけか「ああ"あ"ぁあ。」それを2度ほど強弱を変えて口にした後、彼女の手を取り自分も同じように降り立てば楽しげにその場で足踏みしだすだろう。一方の生首は抱えられたまま水底の船を観る筈だった、少女達の姿が逆さに見えるまでは)
ーーあ?…うおおおぉぃっ!!ーーごぶっ!!
(不可思議そうな表情と間抜けな声、何が起きたのかと理解した頃には手遅れで一直線に水の上に落ち。それに気づいた幽霊は生首を心配してではなく、その髪の中で必死にしがみ付く蟹を心配しての「あ"っ、あ"ー!!」重さも災いし沈みいく頭部の危機を察知した如く首から下の体が走り出し、正確には自分で頭の救出をすべく動かしたのだが草で編まれた橋の上を長身な己が踏み入れて平気かと不安抱いたが今はそれどころではない、水の上に立つには体重もあるのでリスクが高いと判断し素早く橋の上で身を屈め両手を伸ばして頭を拾い上げ。目が開いてない所為か手探りで張り付いた髪を払い、前髪の辺りから蟹の鋏がひょこっと覗けば幽霊の安堵した様子で「あっ。」やっと片目が開けば手で顔のを向けて、もう片方の腕がツッコミのように動いて。暫くして落ち着いてきたらしく、ペタッと橋の上で片足立てる姿勢で座り込み)
…ゲフォ…うぇ、少し飲んじまった。つかアルシァラ!殺す気か?!それとデイジー!蟹だけ心配とかヒデーだろ!!
ーーいや、すまん。持って貰っておきながら、文句は酷いなアルシァラとデイジーは沈まらねーように気を付けろよ?引き上げられる範囲でしか俺は手助け出来ねぇ…。
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By アルシァラ
2017-12-04 12:02:10
【置きレス】

…?何故に然様な偽りを?デイジーはお前を好いておる、聴かせたところで厭われよう程の真実でもあるまいに――…。
嗚呼、まるで無垢なおさなごと変わらぬの。…ダフニー?月桂樹?それとも沈丁花か。成る程、通りで花のよう似合う事よ。…アルシァラだ。
…私には、笑んでいる様に見ゆる、が…。
(追求の目論見はまるで無かった、無かった筈だがふわふわとした疑問符は、気紛れに浮いて流れる。余計な詮索だと分かっているから、吐息交じりに語尾は窄まり、淡い余韻も夜気に霞んで溶け消え。語りたくなくばそれで構わない、そう告げる代わり、軽く花蟹冠飾りの頭をひと撫ぜ。尤も、蟹に摘ままれた髪を無造作に引っ張ったのやら、真実撫でたのやら分からない程度の指の動きはいたくぞんざい。
デュラハンの頭が語る通り我が儘な風情には見えないが、幼き子特有の奔放と無垢を、花弁の絵の具を自在に操る蒼白い乙女の姿に見出し。然程深い警戒も無く告げた名が偽りの其れで無かったのは、曰く、今も表面上は同じという少女の姿に何となく気と眼を奪われていた所為か、或いは単に微睡紛いの倦怠に絡まれ、ぼんやりし過ぎている所為であるのかも知れなかった。殊更柔らかな遊色の双眸に映る硬い筈の表情の彼女は、爛漫と咲く温かな一輪の花の如く、屈託無い笑みに彩られているよう。クロール姿を見守る態のオパールがふと曇ったのは、首許に奇妙な痕を見付けた故だが――、問うより先に問い掛けられ、胡坐の間の生首へと視線を落とし)
否、泳げぬ。…泳げぬが、何とかなろう。何、案ずるな。お前も置いては行かぬ、この花露の水に興味があろう?見よ、ずうと底に船が沈んでおる。水面に立てば此処よりもよう見えよう。
さぁ、では少々水遊びと参ろう、おいで、デイジー。
(沈んだらば沈んだでそれまでと、事も無く笑い、躊躇無く立ち上がり生首殿を片腕に持ち上げるが同時、草編みの橋の縁より身投げするかに軽やかに身を躍らせ。中空で伸ばした片腕で彼女の手を取る様に招き、共に水面に落ちたなら、緩いゼリーに似た質感がふるりと波紋を広げよう。蟹は振り落とされまいと髪を挟んでしがみつき、花の幾つかは散って舞う。
衝撃は然程無く、甘やかに纏わる水の危うい張力の上に爪先より降り立つものの、大地とは異なる奇妙な平衡感覚に、つい、抱えていた筈のダフニーの首が――ぽろり、と)
あ。
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By ダフニー・オドウラサン
2017-12-03 20:59:49
【置きレス】

あー…聞いてたか、まぁ…ちょっと色々あって別な奴が埋葬した事になってんだよ。
(咄嗟に溢れた発言を聞かれて困る訳でなかったが、やや複雑な理由をどう言えばいいか迷うも特に深く掘り下げる必要が無さそうだと判断でき内心安堵して。一方体の方もむず痒さに慣れたか、それとも我慢の姿勢か大人しく膝を抱えて座っており。反動で揺れた生首は当然自分では停止できず、振動が収まるのを待つのみ。目が回りながら少女の足の間に収まると、ブレた視界が戻るまで瞼を綴じて)
うぉ……友達ってより、世話のかかる妹のような感じだ。結構ワガママでさ…あぁ、俺はダフニーだよ。嬢ちゃんは?
普段は単に愛想がないな、今も表面上は同じだけど仕草でなんとなく変化は気付けるけど。
(花びらの蟹を作り終えると水の動きに目を向けており、少女の問いかけに幽霊が目線戻すと生首と湖を交互に見て。すっと腕を上げるとクロールのような姿勢を作り、泳ぐのか?と聞いてるらしく。一方の生首は湖の深さの心配もあるが同時に花の落ちる様もあって興味深くもある、どうしようかと考え巡らせつつ目を開けて待機している体を横目で確認し。見上げるよう視線を少女に動かすと同時に首から下の体が立ち上がり遠くを見るように片手を首の辺り添えて)
泳ぐのは止めとけ、と言うかお前泳げるのか?ーーで、俺は構わないしデイジーも付いて行く気満々だ。ただ頭を持ったままで大丈夫か?橋に置いて行っても構わないぞ、それかデイジーに預けるか体の方に渡してくれ。俺の頭、割と重いから余計に沈むかもしれねーし。
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By アルシァラ
2017-11-30 10:32:41
【置きレス】

…埋葬"されて"?埋葬"して"、では無いのか。
ふむ、良かったのう、デイジー。どうやら許可が出たようだ。ふふ、素直だの、良き娘よな。
(二度も埋葬させる気か、と。先に発されていた言葉は、遠巻きながらも確かに耳の奥底に届き、未だ残っていたものであり。ついの先程、不自然に彼女から視線を逸らした首の反応も加味すれば、死の香を纏う二人の間に何らか絡む事情の糸が察され。踏み荒らす心算は無いが、やんわりとした問いが生温くこぼれる。追求の意思と強引さを持たぬのは、花で以て蟹を構うあどけない彼女の仕草に誘われ、邪気無く微笑み浮かばす様子から容易く悟れよう。好意を否定しない少女へと向ける遊色は穏和以外の何も孕まず――否、些少羨望に似た欠片を秘めてはいたが――、遠い位置で慌てふためく首無し身体の仕草さえ微笑まし気に、柔らかに口角を緩め)
わ、こら、急に動くな、危なかろう。…何…だと、したが、これは如何見ても親子の図では無いか。15でも子は産めようが…む、然様か、私か?むう…我が身を描いてくれようとは、…妙な、心地のするものだの。…ありがとう、デイジー。
(聊か小さいのでは無いか、との疑念を口にしかけたが、考えてみれば然り、真実己は小さいのであった。偉そうに通訳を遠慮した癖、大外れとなった答えに情け無く眉が下がる。ともあれ、嬉しい様なくすぐったい様な心持ちを何と言い表して良いものか、戸惑いつつの礼は、蟹を描く彼女の動作を見守りながらに。屈めた姿勢の膝上では首にとっては少々不安定、橋の上に腰を落ち着け胡坐の態。意心地具合に懸念はあるが、組んだ脚の間の空間を生首殿の居場所とし。甲殻類の細い足先に絡む緋の髪糸を気紛れに解す手遊びは、彼を花畑蟹地獄から解放する気は丸きり皆無の適当加減で)
お前は彼女の友では無いのか、ヨカナーン…否、名は何という。では常は少々ご機嫌斜め気味という訳か…?
ところで、…湖に降りてみたいとは思わぬか、二人とも。…ならぬかな。
(橋の下、蜜の水がぐうるりと大きく渦を巻いたのは、この湖に棲むモノの仕業であろう。もったりとした様相の、厚みある水面は真夜中の色を映し重く、柔らかそうでもあり。水遊びの季節では無く、呑気に遊戯に興じられよう水浴場でも無いのは承知。それでもこの水の上に身を降ろし、戯れたい思わせるのは、花蜜の甘さの誘惑故にか)
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By ダフニー・オドウラサン
2017-11-28 22:07:55
【置きレス】

あー、俺は王都の墓守りだからな。デイジーはそこで埋葬されて1週間後に出てきやがった幽霊なんだよ。長いこと働いてるけど、こんな事は初めてだったな。……うーん……浅く穴掘ってビー玉敷き詰めて、周りは小さい柵と石で囲えば……。作るならお前の墓石の隣にすっから、ちゃんと面倒見ろよ?デイジー。
(仕事先の墓地の広さと少女が埋葬された墓の位置、脱走対策と維持費を大まかに考えてみると実行可能範囲ではある。世話を見るなら作ってやると投げ掛けたが幽霊の方は子供向けなまじないを間に受けたのか、それとも別な何かを見つけ気になったのか痛みの飛んで行ったであろう方向に目線向けており、やや反応遅れて顔を戻せば呻き声でさえ生返事だと分かる声で「あ”ぁ”〜」)
うぉい!?嬢ちゃんもデイジーレベルに遠慮しねぇーな?!…うわー…頭皮がムズムズするって言うか…おいコラ!デイジー!!蟹を刺激するな、こいつ髪巻き込んで挟んでくる!!
(不意打ちに置かれた蟹の動きに反応してか橋の側で待機してた首無しの体は存在しない頭を掻くように暴れており、頭の中で動き回る蟹を今度は花で軽く刺激を与えて遊ぶ幽霊に怒るが聞く耳持つ気は無いようで。手の動きを止めずに“好いてる”の問いに少し考える仕草を見せたがコクリと頷き、紫色の人型をトントンと叩き「ああ”ぁ“。」一方の生首は蟹の動きに漸くなれた頃、予想外の答えに驚いた反動で僅かに生首揺れ動き。朱色の花で蟹らしきシルエットを作り始めた楽し気な雰囲気の幽霊を眺め)
は?!違っ、デイジーは15歳だぞ?俺はロリコンじゃねーし……つか、これ嬢ちゃんの事だろ。コイツ友達居なかったし、嬢ちゃんが普通に接してくれてるから楽しんでるみたいだ。おかげで今日は割と機嫌良いし…気に入ったのかもな。
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By アルシァラ
2017-11-25 15:53:29
【置きレス】

何だ、己等、常は墓地に住まうているのか。…デイジー、蟹が気に入ったのか。ふむ、…切れてはおらぬ、大事無かろう。さて、これで痛みが飛び去れば良いが。
然様なぁ…墓地では聊かこの蟹も身が落ち着かぬであろう。これの好む蜜池を造る訳にも参らぬか。
(死人同様の冷たい指先を三度程撫で、血の通わぬ故に赤味すら伴わぬ挟みの戯れ後に施す、児戯めいたまじない。痛いの痛いの飛んで行け、が彼女にも有効であれば良いが。発音は定かでないが、どうやら己の行為に対する応答らしき呻きを得れば、仄かに目元を細めた笑みの欠片で以って応じ、かさかさと草編みの橋の、繊維と繊維の細やかな影に逃れようとした甲殻類を無体にもひょいと摘み)
鴉に啄ばまれては、お前達の墓地にもう一つ小さな墳墓が増えるのみ…、とあれば、此処で存分に戯れるが良かろうよ。
……?ほう、これは、花弁で絵を描いたのか、美事なものよ。ふふ、此方は御前か?デイジー。…してこれはヨカナーンか。ふむ、…御前は、此の者を好いておるのか?
…うん?否、良い、待て。我が身もとよりは深く昏き地底に在りし者、死者の意を聴けず悟れずとあっては何とする。
…ふうむ。
(摘んだ蟹は膝に抱えた花畑の上、則ちデュラハンの頭へと断りも無くそっと放ち。赤い髪糸の草叢と、とりどりの柔らかな花の狭間できょとりとしている様子の蟹は、やがてあっちへもそもそ、こっちへ横ばいにと散策を始めよう。まるで幼子が画用紙に描く其れのようだと、魔物の両眼は幽鬼の彼女の描いた絵画に穏やかに和み、何となしの意図を察し、悪魔なりの解釈に緩く首を傾け。次いで模られた紫の花弁に眉を寄せ、通訳の申し出を遠慮し、思考を巡らせ、唸り、沈黙を紡ぐ事暫し。やがて緩く両眼を見開き、膝上の頭部と死人乙女とを交互に見比べ。導き出した解答は、一寸ずれていたかもしれない)
……ややこ(子供)が居るのか?
pc
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By ダフニー・オドウラサン
2017-11-24 13:04:04
【置きレス】

成る程、つまり生首から付けたわけか。ーーありがとな、位置が変わると飽きねぇ。
(ざっくりし過ぎた納得の仕方、首が繋がってない点は自分にピッタリなアダ名だと。彼女の足にも落ちぬよう気をつけて貰えば他は特に問題無く少女の手に運ばれる間、時折目線の位置が変わる理由は気を遣っての事だと解り小さい礼を告げ。蟹を剥がす彼女と大人しく待つ幽霊を膝の位置から眺め、退散する蟹を名残惜しそうに目で追う幽霊に注意を口に)、
諦めろ、墓地に池は無いんだから飼えねぇぞ。カラスも多いから餌になるのがオチだ。
(実体化したと言え死者、氷のように冷たい指先を見てもらったお礼の言葉のらしき短い呻き声を1つ。聞かれた内容にどう答えるか迷ったと言うより、自分自身もきっかけや理由が何だった分からず不思議そうな表情で目を逸らした生首を眺め。暫くして自分なりに考えを纏めたらしく生首の頭に挿した桃色と黄色の花を取り花弁を1枚づつ剥がし橋の上に置き、それをツインテールの小さな人型と首が離れた大きな人型に並べ余った花弁で音符を作り「一緒だと楽しい」と伝えたかったのだが彼女に通じるかどうか。新たに紫色の花を抜き取るともう一体小さな人型を増やし満足そうに指差して、その様子を横目で見ていた生首がポツリと)
…訳した方がいいか?正確には出来ねーけど。
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By アルシァラ
2017-11-21 20:26:48
【置きレス】

ヨカナーンは預言者の名よ。さる王女に所望され、首を落とされた。お前達は、少々立場が逆のようだがな。…何、構わぬ。うっかり水底へ落とさぬよう、精々気を付けねばの。
(生者ーーそう言って良いものかーー、と死者の取合わせをゆっくりと見比べ、和やかさとは異なる緩い微笑みで口の端を飾り。大まかにヨカナーンなる名に纏わる物を語れど、例え通じ難くとも然程気にもせぬだろう。
受け取った頭に花携える手指を添え、恭しく捧げ持つ所作を以って身体の方へ黙礼を一つ、そうして先導者へ続く。頭のみの重さは苦では無くとも久方に知るもので、時折微妙な高低調整を試みるのは、彼の視界に夜の湖の景色がよく見えるよう。かさかさと鳴る繊細な音は、今も見えぬ虫達が懸命に橋を編む旋律か。花菊の名の死者が振り返る都度、安堵させる様逐一頷き、ゆったりの速度を変えぬ橋渡り。景色を堪能すべく撓む足下から眼下を見下ろしたのも束の間、急に腰を落とした彼女は何に興を惹かれたものかと、魔物もまたその場に緩く腰を屈め気味に…しようと試みかけたところで上がった、盛大な絶叫。真ん丸く七色のまなこを見開き)
構わぬ、何も迷惑なぞではな…、……!
む、何とした…?ほう…蟹か、挟まれたか。肉有る身となれば斯様な難儀にも会うか。儘ならぬものだ、…お前、放してやってはくれぬか。悪意有りて手を出したのではない、ただな、遊びたかったのだよ。そうであろう、デイジー。
(失礼、と断りを入れ、運んでいた頭と花とを膝の上へ一時置き。蟹を諭し宥めながら、空いた両の手でそっと挟みの先端を押し開かせば、緩々とした、ーーその癖無遠慮に殻ごと砕くも意に介さぬーー力に渋々、蟹も彼女の手を離すだろう。仲良くできるかどうかまでは魔の関与するところでなく、そそくさと逃げようとする甲殻類は見事なまでの蟹走りを見せ。重さの解消せぬ瞼を半ば伏せ、彼女の傷具合を見ようと手を取らんとする側から、何気の無い問い掛けがほろりと溢れ)
どれ、見せて御覧。身を確かにすれば痛みもあろう…、…デイジー、何故にお前はこの者の側に居る。
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By ダフニー・オドウラサン
2017-11-20 23:07:24
【置きレス】

ヨナカーン?……んーー、良いのか?ちょっと重いだろうけど悪いな。疲れたらデイジーに渡すか俺の体の方にでも投げてくれ、慣れてるから。
(演劇の類に縁の無い己にはアダ名らしき呼び名の意味が変わらず、しかし特に否定する理由は無い故にそのまま受け入れ。初対面の少女に生首を抱えさせるなど気持ち悪く無いだろうか?そう悩み迷ったが、ふと対面時の雰囲気を思い出せば今更かと考え直し。スッと頭部を渡すと残した体は“気を付けてな“と片手を左右に振り見送ると再び胡座の姿勢を取り、数歩先を歩く幽霊は度々振り返り付いて来るのを確認しつつ進んで。橋の中心部に辿り着いた頃、視界の隅に見えた蟹に反応しその場でしゃがみ込むと興味津々に眺め)
デイジー気をつけろって、今は文字通り手が出せねぇんだから。嬢ちゃんも付き合ってくれてんだ、あんまり迷惑ーー
(かけるな、と続いた筈の言葉は好奇心から蟹を突いた指を挟まれた幽霊の大声で掻き消され。反射的に激しく降ってみたがガッチリと指を挟んで離れない蟹、自力で剥がす事を諦めたらしく彼女に手を向け「あ”。」呆れた表情を浮かべ訳さずとも分かるだろうが一応と)
言ってるそばから…助けくれ、ってとこだ。学ばせる為にも放って置いても良いぞ。
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