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僕のアリス
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その瞳に映るもの(AとT)
By おきみ



あこがれてました、ずっと。

青年はきらきらと輝く瞳で、そう話した。その瞳はまるで満天の星空のようで、一点の曇りもない。夢を追い続けていた強い光。そして夢を掴み歓喜する希望の光。子供のようだ。と彼は思った。もちろん馬鹿にしているわけではない。ただ羨ましかった。在りし日の自分を見ているようだった。この世界で生きてゆくことの現実を知らず、無邪気に己の力を信じていたあの頃の自分と、まったく同じ光を青年は灯している。もう二度と自分が手にすることのできない綺麗な心。羨ましかった、のだ。そして、哀しかった。
この青年も、その綺麗な光を磨り減らしていってしまうのだろうか。殺伐としたこの世界で、青年の夢は奪われていきはしないだろうか。わからない。何故なら青年は、彼とは違うからだ。
彼は、ただ祈ることしかできない。
祈って、歌いつづけることしかできないのだ。
彼は、自分の非力さが、何よりも哀しかった。

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By おきみ


ジャンルがジャンルなので、元ネタは言えませんが。
わかる人にだけわかればいい。
某グループの歌い手さん二人です。

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