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[001] 笑顔のために…
By 九条さざめ
2007-02-06 23:28:46


夕暮れに消える君の影に
聞こえないように呟いた
"さ よ な ら" と。
まるで永遠の別れを惜しむかのように 手を振って。

"また明日"でもなくて
"じゃあね"でもなくて
涙を堪えながら 僕も歩き出す

君の笑顔は とてもとても明るい
でも僕にとってはそれが
とても痛い
純粋で無垢な言葉が
追い打ちをかけるみたいに
せめて いっそこの距離が もう少しだけ長かったらよかったのに…

朝が来て目が覚めて
昨日より憂鬱な一日が始まる
鏡の向こうの冴えない自分の顔に ひとり問いかける

"いつもと同じようにいられるかな"
"自然な笑顔ができるだろうか"
"作り物じゃない僕を君に見せられるだろうか"

優しい言葉は時に残酷で
悪気はないから責めることさえ出来ない
責める気さえも失わせるほど "優しい"

もしも僕が 違う人間だったら
躊躇わず想いを伝えていた？
なら今の僕は
どうしてこんなに
握った拳を震わせているのだろう？

どうせ 同じ後悔するなら
"言えばよかった"より
"言わなきゃよかった"がいい
きっとこの気持ちが報われなくても それなら
少しは楽になれる気がする

苦痛を押し殺すのをやめて 本当の自分を 惜しげもなく晒し出せる人は
はたして どれくらいいるのだろう

嗚呼、どうか、僕に勇気を。
この拳をほどいた時
うつ向いてた顔を上げた時
昨日 最後にしたのと同じ笑顔を する勇気を…




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[002] By ことな。
2007-02-07 16:57:04
素敵です。
流れを切ることなく、ひとつにありますね。
突飛はなく、平坦だとは感じましたが、悪くないと読み終えました。対がおもしろかったり。なにかしら、こういう、安定した書き方をしたいなと、うちはおもいました。

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[003] By 九条さざめ
2007-02-07 20:11:07
初めまして。感想＆評価ありがとう御座います♪

どうしても、文の安定ばかりに気持ちが行ってしまって、起伏に乏しいものになってしまいます(汗）
そこが、悪い癖です…。
直せるよう、精進しますｗ

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