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LOGICAL×BURST
クロポンの研究室 六階
By クロポン補佐官
2015-12-14 15:01:11
創作科学者・クロポニエルのレポート06

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By クロポン補佐官
2016-09-11 20:00:48





#不穏な夜は



そっきょー短編(笑)。
(*´∀`*)ふげっ



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By クロポン補佐官
2016-09-11 20:00:26










『―――傷? ああ、コレですか?』



あれ以来、初めて部屋に来たネコは
白い布で左の腕を吊っていて
人にはよく怪我がどーのこーのと
ほざく癖して、こいつは
しょっちゅうこうして
生傷が絶えなかったりもする。
魔物のそれと所詮人間のそれととでは
治る速さも残る傷跡も全くの別物だろうに。
ネコは俺の社交辞令へと軽く笑って
『大袈裟ですよね』と
布を外してみせた。





『…もう、だいぶ動くんで本当は平気なんです。只、周りが心配するから―――、』



いつものようにソファーへと凭れ
肩へ掛けたパーカーのズレを直すと
動きの鈍い左手首を軽く握って
此方へニッコリと微笑んでみせる。





『――――ありがとうございます』



社交辞令へと社交辞令を返されて。
はたまたそんな意図など端から無いか。





『――ちげぇ。その傷じゃねぇ。阿呆か。つか、さっきのは“そっちの傷もたまには、まだ痛むのか?”って意味合いで訊いたんだ。あと、此処ん所の傷とな』



わざと軽くつついてやった
ネコの右肩へ残る
アイツの残した傷跡。
それを例えば仮に奴の残した
“第一の銃痕”とするならば
それと先ず間違いなく同じ物を
つい先日、たまたまこいつの
怪我の手当てに立ち会った際
その左脇腹に“第二の銃痕”を見た。
傷跡だなんて、幾らでも
見飽きている筈なのに。
何故かその銃痕を目にした晩
やたら興奮して目が冴え
夜、寝付けなかったものだから。





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By クロポン補佐官
2016-09-11 20:00:01








『―――――――、』



自分より先に関係のあった
コイツらへ妬いて――? 何を今更…。
それとも、自分より先にコイツに
傷を刻まれた事に対する
憤りか――?? …んな訳あるか。

――そんな俺の気など露程も知らず。





『――――時々。何でもない日に傷が疼くなんて事も全く無い訳ではないですけど』


『…………、』


『平気ですよ。どうしてですか――?』



パーカー下の薄いYシャツの上から
鋭利に尖った指先にてその古傷を
ツー…、となぞって軽く抉るよう
グッ、と爪を食い込ませてやる。





『また、鳴かせてやりたくて…』



ネコは一度、キョトンとし
その後でソッと視線を逸らした。





『……、本当は―。正直に言うと。イノセさんとこうして夜、会ったりして…………そんな風に傷を抉られると、あの晩の事を思い出してか。傷口が疼くなんて日もあります。―――あの日の晩を夢に見る事も、未だに――…』



俯くコイツの目に
今、俺の姿は映っていない―――。







――ッ、……


『……?!、なっ、何するんですかいきなり――――、』


『――――そーゆー事なら、俺が。それを書き換えてやる……』


――ッ、……!!


『………止めっ、んんっ――、』



抗うには左腕のそれは
余りに非力過ぎて。
右手首は跡が残る程
強く左手で拘束してやった。
余計な言葉を吐けないように
深い口付けを与えるが
明らかに積極性へ欠け
女の時とは反して異なる
その何とも辿々しい舌遣いに
笑いが込み上げて来た。





『――お前はフリージアと比べて、キスもマトモに出来ないのか。優人』


『っんん――、はっ――――…』





それは、アイツに対する顕示欲で
コイツに対する支配欲、か――――。



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