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二形小説書物庫
【読み切り作品スレ】
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2010-06-13 02:00:10
「スレ建てする程じゃないけど……」
「書いてみたいシーンはあるけど……」

そんなSS・掌編小説を載せるスレ。
・長くても5レスくらいで纏めましょう。
・タイトルと通し番号を付けましょう。
・完成させてから書き込みましょう。
・消すも残すも御自由に、気軽にどうぞ。
W52S
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By 優兎
2010-07-06 09:19:34
『雪乃コンプレックス』(一)


爪先の直ぐ前で、びくびくと喘ぐのは男性のものより幾分大きい肉の棒である。

グロテスク……。

本郷雪乃の中に渦巻くのはどす黒い嫌悪感。

「……っ……ぅう」

床に座らされ、啜り泣く双奈るなはこんなにも愛らしい顔をしているのに、その股からダラリと垂れたグロテスクな肉棒が、その愛らしさ総てを壊滅的に台無しにしていた。

るなを見下ろす雪乃は、ローファーを履いたままの足を膝の高さまでゆっくりと……上げる。


「……汚い」


一言呟く。そして、その嫌悪感で塗り固められた一言と共に、中世のギロチンの如く足を有らん限りの力で振り下ろした。


断っっ!!


「っっ!? んぅぅうぎぃいいいいいいいいいいっ……っ!!」

踵から肉棒を踏み抜かれ、その灼熱とも極冷とも着かぬ衝撃に、るなは泡を吹き絶叫を上げた。

湧き起こる嘲笑。それは雪乃とるなを中心に取り囲むクラスメート達の物である。

「跳ねた! コイツ今跳ねたよねぇ!?」
「跳ねた!跳ねた!」
「ち○ぽ踏み付けてるのに、跳ねた!」

更に激しさを増す嘲笑の中……。雪乃は足を静かに退けた……。

「ああぁぁっ!!」

ばっと、るなは滂沱の涙を流し、踏み抜かれ、紫に鬱血し、痛みに喘ぐ己の肉棒をさする。

浅ましい……と、雪乃はそんなるなを冷たく見下す。

そして……。


再度。足を振り上げ、今度は亀頭へと狙いを定め、ギロチンの刃を振り下ろすのだった。




CA002
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By 優兎
2010-07-06 10:12:48
『雪乃コンプレックス』(ニ)


「はい。雪乃ちゃん。あーん」

にこにこと笑うるなの差し出すフォークにはタコさんウィンナー。
雪乃は、恥ずかしさに顔を赤らめ、チラチラと辺りに視線をやりながら、るなの差し出すタコさんウィンナーをパクリと頬張った。

「どう? おいしぃ?」

るなが無邪気に覗き込む様にして聞いてくる。

「ちょ……」

誰かに見られたら……と、雪乃はるなを押し戻そうとし、肩に手を触れ、はっとなり、その手を直ぐに離す。
しかし、その手はすがる様に伸びたるなの手により繋ぎ止められ、引かれ、二人は互いの息が分かる程顔が接近する。

「雪乃ちゃん……」
「るな……」

見つめ合う二人。鼓動が高鳴る。

雪乃はるなの事を愛していた。ずっとその気持ちを抑えて来た。

何故ならるなは女の子であり、雪乃自身も女の子であるから……。

同性同士の恋愛が成立する事があるのは知っている。

自分の強い想いを伝えれば……或いは……。


否。


雪乃は首を横に振る。
るなは人一倍、普通の女の子である事を望んでいるのだ、なら……同性同士の愛など、るなが認める筈などない。

るなのコンプレックスも、体も総てを受け入れる事が出来る。だけど……自分が女であるが故に、るなに絶対に受け入れられないと思うと、雪乃は悲しさの余り、顔を背け俯くしかなかった。

「どうしたの雪乃くん?」
「えっ?」

るなの呼び掛けに、雪乃ははっと我に返る。
気付けば二人は裸で、ダブルベッドの上であり、雪乃はるなを組み敷いていたのだ。





CA002
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