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フリー雑談掲示板
栄光

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小説投稿
By ホリ
04-05 19:16
このスレッドは、リクエストが有りましたので作ってみました。皆さんの考えた話をこちらにどうぞ!(使う訳ないかもしれませんが、管理人のオリキャラとかの使用も有りにしときます。)


それと、小説を投稿するにあたって、注意点があります。
それは、携帯のキャッシュ機能(?)の影響で残り文字入力可能数(メールっぽく文章を入力する画面の、よく下部にある数字)が500をきらないうちに終わるようにしてください。

でないと管理人も編集出来なくなり、せっかく投稿されても幻の書物に移動できなくなりますのでご注意ください。


W41CA
[03]
By 高城
06-24 22:26
タイトル:鳥になる日


初めに
この文は「鳥になる日」(鳥になった日だったかもしれません)という本の感想文です。姉が書いたものですが…

「鳥になる日」という本は骨肉腫という病気を患った少女の話です。

あと、感想文と書きましたが、これは体験記ってやつらしいです。


W21CA
[04]
By 高城
06-24 22:36
鳥になる日@


桜の蕾のように膨らんだ期待を胸に、中学校の門をくぐった入学式から約2ヶ月。
授業が終わると、皆それぞれ部活動に力を注いでいる。
帰り際、ふとグラウンドに目をやると、陸上部に彼の姿があった。
きらめく初夏の下、仲間とじゃれあうように笑いながら、とても楽しそうに走っていた。
もともと明るい性格で、うるさいくらいにぎやかで、小学校時代はよく先生に怒られたりもしていた。
グラウンドを駆け回るのは、すごく彼らしい。
私はあまり足が速くなかったので、長い足で軽やかに走る彼がとても羨ましかった。
W21CA
[05]
By 高城
06-24 22:43
A


彼と別々のクラスになり、話す機会も減ってしまった中学二年の夏。
そろそろ運動会の季節だ。
全員練習が始まった。
しかし彼は見あたらない。
放課後、どんなに見渡しても生き生きと走り回る彼の姿はない。
不思議に思い始めた頃、聞かされた事実は驚くべきものだった。
あんなに元気でガキ大将のようだった彼が、とてもあたたかい詩を残して逝ってしまった少女と同じ右足に同じ病気を患った。
W21CA
[06]
By 高城
06-24 22:49
B


私は言葉を発することもできなかった。
信じられなかった。
それ以上に信じたくなかった。
教えてくれた友人の目を見れば、嘘ではないことなど分かりきっていた。
でも、しばらくすれば彼はまた元気に戻ってくると、そう思いこんだ。
あの詩を書いた少女が辿り着いた結末を頭から消し去るように。
W21CA
[07]
By 高城
06-24 23:01
C


それから一年以上がすぎ、彼はやっと私達の前に現れた。
数日後に手術が迫っていると言う。
「元気か?」
と尋ねられ
「…うん。」
とだけ答えた。
彼に同じ質問をすることはできない。
かといって
「がんばれ」
と言うことも私にはできなかった。
辛さを必死で耐えているに違いない彼の前で、泣き出してしまいそうだったから。
彼は今どんな思いを抱いて私達の前にいるのだろうか。
数日後には失ってしまう自分の右足…。
私には想像することもできない、というよりもしてはいけない気がした。
彼の苦悩は、私なんかが軽々しく想像して良い範疇にはないはずだから。
その後、私はできるだけ明るく彼に接しようと努めた。
さりげなく振る舞うのがこれほど難しいことだとは思わなかった。
W21CA
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