[0001] 電車に私にさようなら。 By 美途 08-19 20:19 誰もいない操車場。 一人になりたくて、でも 街灯は太陽より眩しかったり 芝生は昼間よりあおくさかったりで 吸い込むと胸いっぱいです。 ちゅうおうせんが来たよ。黄色いのはそうぶせん。 架線橋から手を振るこどもに 車掌さんが敬礼してくれました しあわせな時間でした。 時は流れていて、 地球は回っていて、 だから。 今のままは続かないって、 わかっていて、 いつのまにか世代交代していたよ、車掌さん 自分と同じ歳くらいかもしれないね。 もう郷愁に浸っている場合ではなく こうべあげて現実を生きましょう。 泣いても、笑っても、 時は廻っていくから ちゅうおうせんが来たよ。そうぶせんが来たよ。 赤いラインと黄色のラインの新型車両。 手ぇ振ってごらん、 ほらこんにちは。 きのうの私はさようなら。 [0002] By 真璃亞 08-19 22:09 手を振る子供に敬礼した車掌さんの姿が目に浮かび、読んでいる私の顔がゆるんでしまいました! 自分と時間に向き合っている暖かい詩だと思いました。 路線の平仮名が可愛いかったです。 (うまく言えなくてすみません) [0003] By 美途 08-20 00:34 >真璃亞さん 自分と時間に向き合う。は、この気持ちをよく汲み取ってくださった言葉だなぁと。うれしいです。 中央線の車掌さんや運転手さんは、手を振ると本当に敬礼してくれるんですよ。小さい頃はよく電車に向かってバイバイしてました。あたたかい思い出です。 ご感想ありがとうございました。 [0004] By 蟻井 08-20 14:26 こんにちは。 繰り返される子どもの台詞が絶妙ですね。すばらしい。 >時は流れていて、 地球は回っていて、 この連が非常に不安定 >こうべあげて現実を生きましょう。 ここは非常に前向き この温度差が、少しありすぎるかなと思いました、一つの詩の中で、ここまで感情に差が出るには些か時間の流れが急ではないかと。 [0005] By 美途 08-20 17:00 >蟻井さん 東京を横に分断する中央線というラインは、高いところから見ると、まるで地平線を見ているようで、丸い地球を思わせます。しかし、そこに現われた電車の中にはお仕事をしている車掌さんがいて、その人が自分と同年代で。それを見て現実に引き戻された。 と。説明のいらない詩を書かなければ、ですね。勉強になりました。 ご批評ありがとうございます。 [0006] By とと ゃ 08-25 00:14 考える余地を残してくれるのも有り難い話です。 俺はこの詩でドラマのワンシーンを観ているようで楽しかったです。 [0007] By 美途 08-25 11:50 >とと ゃさん あっちにもこっちにもコメントありがとうございます。 ご批評いただいて、あっちのは加筆したものなのです。どちらにしても受け手によって読まれ方が違うようで、ご感想いただけてうれしいです。 ありがとうございました。 [0008] By 和理 09-03 01:08 ああ、素敵。 柔らかいのに意思があって。 ひらがなやこどもが意思を柔らかに響かせてるんですね。 夜なのですよね? [0009] By 美途 09-03 01:36 >和理さん はい、夜です。 夜に架線橋に行ったら、電車を見たいとお母さんを引っ張ってきたらしい子供さんを見かけまして、「ちゅうおうせんだよ。あれ、ちかてつ!」なんて。その響きは平仮名でした。音で覚えているのでしょう。 そんな、素直さとか純粋さとか。失ってしまったことの悲しさを感じて書いた詩です。 ご感想ありがとうございました。 [1-60表示] [戻る] |