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【生い立ち】 元はイグニール辺境の、そこそこ広い領地を治めていた名家に生まれた双子の弟。 畜生腹という悪しき因習の名残のために、後より生まれた皆伝は世継ぎとして不適格とされ、名も与えられず暗に「イヌコロ」と呼ばれ、幼少期を土蔵の地下部屋で過ごす。 しかし時がたち、兄が病気をしがちになり、熱病にそのまま斃れてしまうと、実のところ畜生腹の呪いにやられていたのは兄のほうだった、世継ぎに相応しかったのはこの弟だと父はきれいに手のひらを返してしまい、成長期に到達して小さかった体躯が見る見る大きくなることでさらに確信を増した父に恨みを抱えながらも、ある考えの下に表向きは立派に世継ぎとしての教育を全うする。 全てを告白して家を出ようと決めていた元服の日、いずれにせよ父に反旗を翻そうとしていたにも拘らず、父の「先日死んだイヌコロの墓参りなどもういい、あれのことなど忘れてしまえ」の一言で完全にキレてしまい、こっそり入れていた背中一面の彫り物を開帳し、唖然とする父の眼前に大小の揃えを突き立て、家を出て行ってしまう。 世継ぎを失った上に、列席した縁者の面子に泥を塗った形となった花形家は衰退の一途を遂げる。 この日より名乗った「皆伝」の名は、たびたび親の目を盗んでは土蔵に訪れ、読み書きを教えてくれた兄が一冊の武芸書の表題から付けてくれた名である。
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