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【置きレス】 ぬ、甘いものだと?お前、この私が然様なもので懐柔されると思うてか。ふふ、甘きものか、うむ。 (等と不満気に文句を述べる反面、未だ見た事の無い甘い―例えばふかっふかのパンケーキだとか、クリームとフルーツとその他諸々てんこもりのパフェ的な何か―を瞬時に夢想し、口許だけはだらしなく緩む小柄な魔物、これで某国の四天王の一であるのだから何とも。噂に関しては特に否定する要素も理由も無く、少々眉を寄せはしたが別段に口を挟む様子は無い。今は。鯨にも一角にも似た水獣が浮上するにつれ、とろむ水面はうねり大きく盛り上がるよう。只の水と異なり及ぶ圧は緩やかではあるが、大波の来る気配は確たるもの。もたもたと手足を動かし前進せんと試みる――が、それよりもひょいと抱えられるが早く) おお、先にも思うたが、ダフニーよ、お前、存外機敏に動くものよな。ほう、これはなかなか…うむ、快適とは言えぬが愉快な。ああ、急がねば呑まれよう。…これは困った、が、沈むならばそれもまた良しか。 (大柄な割りに危機には俊敏に機動するらしい彼の反応に感心頻り。抱えられ移動するがまま、うんうんと呑気に幾度か首肯し、己とデイジーを抱えてもなお負担とならぬ様子のデュラハンに素直に感嘆しているのだが、浮上する水獣の速度も遅いとは言えない。大口を開け、一気に水上へと顔を覗かせんとする歯牙の向う、赤黒い洞穴が逃走する三つの姿を丸呑みしようと迫っていた。大地震に似た震動が湖面を大きく震わせ、ぶるぶると粘膜にも似た水が戦慄して破れ――。大波、海嘯、噎せる程の花の香。どろりと持ち上がり背後に迫る花蜜の津波に不意と影が翳した。天の一部を覆う黒々とした翼は、グリフォンの其れだ。一声虚空を劈き鳴いた鷲獅子は、ぱくりとダフニーの衣服の背端を嘴に咥え、抱える二名共に天へ攫おうと) ……魔王国なぁ…。赴いた事はあろうかな、二人とも。興味があれば運ばせようか――…。案内は出来ぬがな。 (オパールの瞳の小さな主人を水より守ろうとてか、遥か端に控えていた騎獣の機転であったが、彼が抗えば嘴は抱えられた黒外套を纏う魔のみを攫う筈。何れにせよ翳した影に怯み、水獣は大飛沫を上げ水面で大きく跳ね巨躯を翻したものの、再び水底へ沈む運びとなろうが)
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