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名前:クリェームリ・ウェストロス 年齢:不明。長命だが、それでも十分に老いている部類なのは確からしい。 性別:雄 種族:竜骸鬼 身長:3m20cm 体重:470kg 性格:超がつく頑固者。石頭。鉄人。岩男。 そのように周りから称される程の不器用さ、真面目さ、融通の利かなさ。 信念を貫く者。 誓いを護る者。 自分で見たもの、自分で感じたもの、自分で決めたことしか信じない。 故に、この男の意見を曲げるには真っ向から戦いにて打ち破るより他はない。 皮肉にも、当の本人は決して戦争を好んでいるわけでなく、寧ろ戦争を止めたい、人の死から遠ざかりたいと願っていること。 けれどもその真っすぐ過ぎる性格故に誰よりも死に触れざるを得ない戦争を求めるという矛盾を抱え込んでいる。 容姿:見る者を威圧する戦場の気配。旧き神樹の枝の如き捩じれて絡みついた複数本で一本の角を形成する大角を二本生やした竜頭の骨で作った兜を被り、空洞の眼窩より覗くその下にある男の双眸は血色。素顔を知る者は今は亡き妻と息子のみ。かつての上司であるバルバスや、王たるヴォルスングにすら兜を脱いだ事はない。 また、天然の鎧の如く発達しそれだけで武器にも成り得る骨殻尾を生やす。 肩部装甲にトーデスシュトラーフェ所属を表す紋章を刻まれた長年使い込まれた重鎧を着こんでおり、その上から更に砂除け・魔除けの外套を羽織っている。 左手には自身の巨躯を覆える程の黒の国ガルティオの世を喰らう竜の紋章を刻まれた重盾を。右手には己が巨躯をも超える長大さを誇り、先端が朱色に塗られた槍を携えし重戦士。竜騎士。 戦場において崩國の戦颶と共に畏れられし撃滅の行軍の体現者。 武器:『幽槍剣・破軍(アドナー・ダモイ)』 全長8mにも及ぶ大槍。槍にして剣。朱と灰。 形状は穂先が朱色に塗られており、通常の槍と異なり穂先が貫く為のそれだけでなく大剣の如く柄にかけてどんどん厚みを増して広がっており遠目には大槍なのか大剣なのか判別がつきにくい。 重量が増大し、それに伴い本来槍にない余計な構造、バランスの欠如は取り回しの困難さを生み出すものだが卓越した技量と身体能力を持つ征騎士が持った場合槍と剣双方の機能を余すことなく活かす事を可能とする。 また、この幽槍剣の特徴として『帰還』の特性が備わっており、如何なる場合、例えどれだけ離れようとも、壊れようとも、担い手が生きている限り必ず手元に完全な形で戻ってくる。 それはこの幽槍剣が実体を持つ幽体という、砂漠の地下に広がる黄泉國に存在する特殊な鉱石を用いて鋳造された武器であるが故に生じた特性であると言われている。 この特性を生かし、征騎士は『投擲』も得意とした。 嘘か真か、この撃滅の槍は空高く投げられ、さながら神罰の雷の如く空を切り、みるみるうちに飛距離を伸ばして異なる地方の大山の頂に迄正確に狙って貫いて見せただとか。はたまた大海原に落として更には運悪く鮫龍に喰われても尚何事もなかったかの如く手元に腹を突き破って海を貫き帰ってきただとかいう逸話があるのだとか。 過去におふざけで実験と称してお試し感覚で亜光速飛翔体を発射した黄金曰く、『平然と超原始的手段で空中で撃ち落とした挙句そのまま発射装置を貫かれて破壊された』だそう。 『万死の盾/ソーレム・シュミラクラム』 征騎士の信念を体現せし鎧は極めて頑強である。 竜骨と合金を併せて造られたその鎧は己が肉体と同様の堅さを誇るが、それだけでなく自らを独りでなく軍規模での障壁となる。 これは純粋な防御力強化ではなく鎧そのものに籠められた術式であり、本質としては『対象となった自軍の受ける損傷を装備せし征騎士と鎧が身代わりとなる』という代物。この術式は『対象者が死に値する負傷』を受けた場合身代わりとなった後に解除され、再度かけ直すまで身代わりの力は働かない。 当然この征騎士の負担はそれこそもし戦争が勃発し死傷者がでてもおかしくない争いとなれば自らはその重傷をも受ける事となるのだが、この副団長はそれらを受けても平然と行軍を続ける。 属性:幽、命 能力:『不毀の城塞/ベスミェールチエ・ヴェーラ』 トーデスシュトラーフェの副団長の常軌を逸した肉体的強固さ、それを更に支える力。 単純明快。 『信念が折れる迄肉体を再生』する竜骸鬼の心臓が齎す再生能力。 苦痛は避けられない。それどころか鎧の力で自分は自分だけでない損傷すら受け止める。 その度に幾ら頑強であれ鎧は欠け、肉が傷つき、骨が軋む。 死に至ってもおかしくない負傷とて、再生する。 再生能力を超える破壊を受ければ信念が折れずとも倒せるとされている。 理論上は。 しかしそれが叶ったという報告はついぞ戦場で聞かされる事はなかった。 それは、ついぞこの男の信念が一度たりとも折れる事がなかったということでもある。 戦場で相対した敵にとって悪夢でしかあるまい。 真正面から堂々たる行軍を続け、如何なる火力、如何なる手段を用いても尚その歩みは止められず、不死身の三文字を彷彿とさせながらその槍剣をもって敵軍を撃滅するのだから。 ――呪い。妻はそのつもりはなかった。変わり者だった妻の望みは、自分の下に愛する自分より変わり者な頑固者が帰ってくるようにとその命を削り加護を与えた結果でしかなかった。 死する瞬間に、残された命、魂を託したのは自分亡き後でも傍に居る。息子を護ってあげてというつもりであった。 当の本人には、一切想いは通じず、生涯の後悔を背負う事となった。 そして、その息子も。 弱点:亡き家族の影。或いは亡き神族であった妻が生前世話になった医療関係者の呼びかけや、トーデスシュトラーフェの副団長として関りが深かった者達、血が繋がらずとも鉄の血が通う息子の存在は戦場で敵対者に聞く耳をもたず止まる事を知らない行進の歩みを止めるきっかけになり得る。 また、当の本人を攻略するには純然たる戦力が求められ攻略難度は極めて高いが、自軍全員の負傷を身代わりとなるが故に今回の場合他のセルゲイを始めとしたテロリスト側の負傷によりこの征騎士に間接的にであるがそれぞれの数だけ負傷させる事が出来る。 備考:黒の親衛隊先代隊長・セルゲイ率いるテロリスト側。 少数精鋭であり、何れも練度が高い者ばかりであるがその中でも主犯格であるセルゲイをも押しのけ最強の戦力であると目されているのがこの男。 元四征軍副団長。四帝バルバス・オルランドの右腕であり、セルゲイの虚白の地調査事件の後に失踪した一人。その男がセルゲイと共にこのテロリスト側の陣営に加わっている事が確認された。 敵対した場合、戦場で遭遇した場合、出来る事は少ない。 祈れ。抗え。全身全霊をもって撃滅の行軍を退けてみせるよりほかはない。 叶わぬならば、まず遭遇しないように立ち回るしかない。 妻の名はミラナ・ウェストロス。 息子の名はアラム・ウェストロス。絶縁、家出後はロムルス・ラエスト。 ――戦ばかり、愚かな夫であった。 妻が病に倒れた時まで気丈に私を心配させまいとしていた妻の容態に気付かなかった私は本当に愚かであった。 ■■■家の医者がいなければもっと早く妻は亡くなっていたかもしれない。 一巡後の世界はかつてのような大乱はなく、この帝国も南方制圧まではともかくそこから先の他地方の征服は明らかに意図的に手を抜いた本格的な征服する意図のない事実上の模擬戦でしかないもので戦の中ですら私は平穏を感じていたものだ。この程度で死ぬなら、一巡前、あの大乱の早期でこの身は朽ちていたであろう。 だが、戦ががないということは、良い事だ。かつて求めて得られなかった平和が、平穏が、この一巡後の世界、ラド・ラング新世界では手に入った。 妻と、息子。 決して良い夫でなく、良い父親でもなかった。 妻を救ってくれた■■■家と始まった交流。 彼の家の一人娘も、私のような男にそう思われたくはなかったであろうが、私にとって血の繋がらぬ娘のようなものにすら感じていた。 ■■■家との交流はもっぱら妻と息子が主で、私はあくまで職務の空いた僅かな時や、部下らに腕の立つ医者がいると斡旋してやる事ぐらいで決して多いほうではなかった。 だが、多くは無くとも繋がりはあった。 何時までも続くと、思っていた。 ――妻が死んだ。 気丈で、私のような男を選んでくれた本当に頑迷な変わり者であった妻は、決して病気が良くなったわけではなかった。 聴けば、それは不治のものであったらしい。 正確には病ではなく、術。 神族の末裔に伝わるそれは、自らの命すら削るようなものであったとのことだが、門外漢の己には正しく理解できたかどうか。 ただ、妻は■■■家にも口封じを頼み、少しでも私に心配をかけまいとしたらしい。 そう、■■■夫妻から彼女の死後に聞かされた。 護れなかった。 この身は国の為、平和の為に捧げた。 けれどもそれは、ひいては妻を、息子を護る為でもあった。 国は生きている。 平和は破られていない。 なのに、何故妻は死んだ? 誰の為の平和なのだ? なにより、彼女の死に立ち会った際に私は―― ■■■家との交流は、減った。 元より妻という存在が橋渡しであったのだ。 彼女がいなければ、人付き合いの良いと言えず、妻を喪い消沈した私が積極的に交流をするはずもない。 息子は何故母をちゃんと見てあげなかったのかと私を責め立てる。 私は返す言葉がなかった。 黙っていないでなんとか言え、逃げるなと。 息子は家を出ていった。 風に聞くところ、姓を母方に、戸籍も私と無縁のものを用意して黒の親衛隊に入隊したらしい。 それでもいいと思った。 一巡前と異なり真っ当な戦が無くなったこの世界。黒の親衛隊でも何処でも良いから安定した職に就いて妻が生きたこの国を支えてくれるならば、無事でいてくれるならと。 だが――どうしてこうなった。 風の噂を耳にした。 黒の親衛隊隊長セルゲイ・バーンスタインと共に虚白の地の調査に赴いた探索隊全員がセルゲイを除いて全滅したという事件。 その名簿に載っていた戦死者達は皆天涯孤独の身であったというが―― 違う。 その独りは、偽りの戸籍であったが、私の唯一残された、息子だ。 ――平和な世の筈であった。 だが、この平和は仮初のものだ。 この世界に真の平和などない。 それを欺瞞で隠すのであれば、銀と何も変わりはすまい。 いいや、虚飾に塗れし虚白より来たりし者達と同様だ。 喪われた命達に対して、それらを見て見ぬふりをして平和だなどと、 胸を張ってどうして誇ることができようか。 私が戦ってきたのは、妻と息子が平和に、平穏に生きられるようにとの為だ。 私は、生きている。 戦場で生き残るのは強者のみ。 私はこれまで生きてきた。 今も生き続けている。 戦が、終わっていない。 私が生きているということは、そういうことだ。 妻と息子は弱者故に死んだ。 戦は弱者を殺す。 戦は、終わっていない。 私は、認めない。 私は、許さない。 私は、止まらない。 私は、私は。 妻と息子を殺したこの世界を、憎む。 妻の為の戦いではない。 息子の為の戦いではない。 何処までも自分本位。 戦を誰かの為に戦うなど嘘だ。 戦を求めているのは、他ならない自分だ。 喪われた命を背負うのは自分だ。 喪われた約束を悔いるのも自分だ。 なら、この戦は自分の為でしかない。 祖国よ。世界よ。お前達が呼ぶ平和を私は受け入れない。 それが誤りだというのであれば、私を倒してみせよ。 我が行進を止めてみせよ。 この鎧が砕け、槍が折れども心臓が動く限り、我が行進は果ての果て迄続くであろう。
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