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此処は、暗く、暗く。 言葉も、体も、ない。 水面に浮く、草… ひとり、楽です。 重力、も空気もがない。 深海にただ、漂う。 真っ白な海にあなたが飛び込む。 その衝撃で 波が、ゆ ら り、とゆれる。 干からびていくことは とても楽で。 渇く辛さなんて、 考えたことはなくて。 あなたの声が、 言葉が、 体温が私を呼んでいる。 それに抗うことはできず。 零れ落ちるあなたは、 綺麗で、とても、哀しくて。 だから私が、 もう一度、干からびてもいいから。 どうか、あなただけは、 どうか、渇いていかないようにと。 祈りながら、 静かに、雨を降らすのです。 それしかできないという、 歎きは、 あなたには、知られないよう。 ひっそりと。
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