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美鈴『急げ!急がないと間に合わないわ!』 と声を忍びつつ行進をせかしていた。 道は狭く、彼岸花が思いのほか高く伸びていた為、行軍が遅かった。 亡霊軍の移動は迅速であった。霧で行軍が遅くなると思われたが、何人もの忍びを放っていたので安全な行軍が出来たのだった。 その時、霧の中からこそこそと小さな鼠のように妖夢が表れた。 幽々子の周りの者は、思わずざわめいた。妖夢が皆の前に姿を表すのはこれが初めてだった。 妖夢『レミリアの軍勢、これより半里ばかり南東の方に陣をかまえてます。』 幽々『よく探り当てたわね…その傷はどうしたの?』妖夢の頬が割れて血がしたたっていた。 妖夢『今そこで敵の忍びを一人斬ってまいりました。』 幽々子は少し笑みを見せ進軍の列に向き直った 幽々『たった今より軍を回すわよ。敵は南東。しくじらないように!』 うなじの毛が逆立つ。次第に明るんでゆくるり色の空が、天空の楽を奏でるかのように声なき声で導きかける。霧は少しずつではあるが薄れ始めた。 空は刻々と明るくなっていた。レミリアは用意された椅子の上で微動だにせずしていたが、不安はつのっていた。 そろそろ美鈴から報告の物見が来るはずだが一人も戻って来ない。 ―やっぱり使えないわね…とうとうレミリアは椅子を離れて数人の物見を走らせようとしたが……
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