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吹き鳴らされる幾つもの法螺貝の音が白玉楼になりひびいた。 先手の大将が@の旗を持ち出陣の儀式を済ませて行列は動き出した。 兵の数は八千。少ないように思われるが、多いとかえって怪しまれる。 ――いよいよ幽々子様の策が実現する! 待ち構えていた小町の胸は高鳴って揺れた。 幽々子が軍団を連れて行った先は彼岸畑の入り口から三キロほど西に位置する場所だった。 藍『あいや、幽々子様。』と早速藍が苦情を言いに現れた。 藍『我らは、幽々子様がここに陣取りをした意味が分かっていますが、そうでない者達は納得が行きません。』 幽々『……………』 藍『少し心得のある者なら必ずや、ここは死地だから、一刻も早く引き返すようにと言って押しかけて参ります。』 幽々『ならないわ!』 と、幽々子はきっぱり。 しかし意識して小声で言った。 幽々『何も説明してはならないわ。私の肝が分からずに四の五の言う者には言わせなさい。そうすれば陣に紛れこんでいるレミリアの間者も私はやはり惚けていると思ってくれるわ。』 幽々子は敵に気付かれたくなかった。それを知られるくらいなら訳の分からない事をするバカな亡霊だと思われる方が良かった。 幽々『ここが死地だと言う者があれば、死に掛けが1番おいしくて、生は食当たりすると言ってやりなさい。』 意味が分かりませんよ。と小声でブツブツ言いながら藍は陣屋を出て行った後、変わるように小町が訪れて来た。 小町『幽々子様。これからレミリアの大軍が来て退路を塞いだらどうします?』と、率直に聞いた。 幽々『まあ見てなさい。』 幽々子は扇子で口を隠し薄く微笑みつつ言った。 幽々『ここは塞がれないわ。』
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