置き詩、宣伝などご自由にお使いください。
(管理人が不適切と判断した書込みは削除させて頂きます)
*
By 椎名 URL
飛んでいったマグカップ
粉々に砕けて散らばって
いつぞやの、記念日のアレ。
住宅街に立ち込めた夕餉のカレーの香り。
重いドアノブを押し手の、真っ赤な跡だけ妙に冷たい。
泣きそうになった真っ暗な部屋は晩秋不遇の色を帯びていた。
最近やけに喧嘩が増えた。
うやむや濁してその場を凌ぐ。
貴方の余計な一言が、あたしの中身を大きく刳った。
あたしの皮肉は想定よりもずっと鋭く貴方を切り付ける。
笑った分だけ泣ける様になった。
好きだった分だけ嫌いになった。
なのに黙って抱き締める、卑怯な貴方を狡いと思う。
飛んでいったマグカップ、粉々に砕けて散らばって、部屋の片隅でひそやかに忘れないでと呟いた。
心臓の音と呼吸のリズム。
いつか壊れる愛情ならば、全てをあたしの所為にして、今崩したって善いかもしれない。
貴方の胸であたしは泣いた。
[編集]
*
By ハル URL
「好き」と言って
微笑んだ直後
僕をぎゅう、と抱きしめて
彼女は泣いた。
君が誰なのか
僕には思い出せないんだ、
[編集]
*
By rhiannon URL
8インチの白線に沿って歩いてみて
もう二度とはみ出ないように
ニューヨークまで歩いてみて
踏みにくい国境を越えて
払いにくい厄介に苦しんで
ミルクにリボンを沈めて
もはやコチニール色素は必須アイテム
髪と瞳の色はスカッシュ・グリーン
クリーンな視界にカット・イン
メイベリン・ニューヨークの汗と涙
色とりどりの砂埃を足の裏にくっ付けて
頭上のビルが爆破されるのを眺めてた
この眉山はパリス・ヒルトンのくびれを模してる
カールの中に宇宙を隠し持った女、
爪にリボンを乗せてるキチガイ
君の靴底は8インチ
白線に沿って歩いてみて、
もう二度とはみ出ないように
[編集]
*
By ライオット URL
すべて望まれることか
全身が見え
奥底も見透かされ
恐いとは思わないのか
その眼は何を捕える
瞳の中で笑う口
真っ赤で歪んだ口
瞬きを忘れたように
じっと
私は暗闇を!!
暗闇を求める
私の細胞が
そう叫んでいる
[編集]
*
By ライオット URL
グラス越しに見える
太陽が歪んでいる
隔離された太陽は
狂ってしまった
私は
ただじっと
その様子を静観している
最期の悪あがきで
強烈な叫びを発した太陽
おまえは眠れと迫る月
素敵な景色に
あなたが
ワインを注いでくれる
さあ、
乾杯
酔い痴れるのも悪くない
[編集]
*
By 椎名 URL
絶望という命題を
頭の隅で思い抱く
活字を追う理性よりも
恐怖を知った本能が利口だと
モラトリアムは語った。
知らない哀れと知る哀れ
モラトリアムはそう語った。
風邪薬、エチゾラム
("il gioco di boccale"第弐編より抜粋)
[編集]
*
By rhiannon URL
君は紙幣を燃やすみたいに煙草に火を点ける
まるで死んだ魚みたいな目をしてる
一体どういうつもりなのか
その隣で麻薬中毒になる君のママ
それは口紅じゃなくてアイライナー
まさか冗談のつもりなのか
グリーンのマジックでひたすら円を書く練習
紙の繊維がバラバラに震える
3人の頭上でインクが飛び散った
大丈夫さ、みんな同罪だから
一体何の罪を償っているのか
誰のローンを支払ってるのか
ねえ、何で土曜の夜に君を呼び出したんだっけ、
頭上でグリーンのクエスチョンが行き交う
頼むから円だけ書いててくれ
吸殻は灰皿へ捨ててくれ
僕の笑顔を忘れないで、
この憂鬱で金魚ごと君を殺してしまいそうだから
エリザベスが寝返りを打つ
インクの染みを隠そうとしても無駄
吊り上がる右の口角
大丈夫よ、みんな同罪だから
[編集]
*
By ICE URL
もっと深くしまって
容易く白の煌めきが
底無しの海に沈むのは
とても耐えきれない
広い澱んだ全体の
一部になってそれでお終い
傷から流れ落ちる紅は
直ぐに受け止めたがるのに
あまりにも容易に垂れ流す
白は渇れないとされて
ホワイトサファイアに
憧れて哭いている
[編集]
*
By 松本アリス URL
底冷えの夜に沈んだ藍は
聡明に麗しく
灰の仔猫は
皹割れた足
踏み鳴らしては唱い
誠実な鼓動が
無数に舞えば
その愛のすべては
尊く
煌めきの星と生り
遥か春の陽を呼ぶ
刹那、
粉雪の丘
柔らな鐘の音がふれる
[編集]
*
By aoi soraメール
URL
もう何億回、君に逢いたいと思っただろう
僕が地獄の果てで
君の声を聴いたその日から
もう何億回、君に逢いたいと思っただろう
地上から追放されて
裂傷だらけの日々の隙間から
もう何億回、君に逢いたいと思っただろう
眩しすぎて見えなかった
君の瞳に見つめられてから
もう何億回、君に逢いたいと思っただろう
終わらないと思っていた
この苦しみに慰められてから
もう何億回、君に逢いたいと思っただろう
僕が君を
想うようになってから…
[編集]
[#次]
[1-10]
[投稿する]
無料HPエムペ!