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≫ ダゾル
By m.
09-24 19:03
両足は確かに土の上にいて
だけど目を凝らしても
こんなに暗い

足の指の間には
苔のあるのがわかる
だけどどこに目を向けても
暗いばかり

においと空気の流れる感触で
冬が来たってわかる

だからねむったの

ちがう

     よ

めがさめたの

暗がりを泳いでいく空想をする
生まれた時間に向かって泳いでいく



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≫ 輪郭 / タイトル ロコの畔
By m.
09-22 23:21


手を伸ばそうとも
消えてしまう

うっすらと
残る気配が
物悲しい

目を閉じて
思えば影は鮮明になるが
その分記憶が曖昧になる

角を曲がれば
まだそこにあって
川を覗けば
まだ間に合うような

そうであるように思って
外を歩く

いつも何かを探している

花が目に留まれば
それを足し
陽炎を見れば
それを足し
つくっていく

通り過ぎた先で思う

それは
夏の、

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≫ ぼくのなんかなんにもない / タイトル 小川 葉
By m.
09-22 23:19
(ゴル投稿)


さっき
うまれたよ
ふたつ
くろめができて

まるいからだ
はねたら
すすめたよ
みぎへいって
まえへいって
おくにもいけた

なにか
さがして
わからないけど
さがしていたら
うえからふってきたよ
がさがさしたの
べとべとしたの

みをふるってのがれる

ふりかえってみたら
ふってきたふたつは
よくにてた
ひからびてるのと
くさってるのだった

ぼくも
ふたつとよくにてた

がさがさのと
べとべとのは
めをしんととじて
ちいさいこえで
なにかいってる

「ぼくのなんか」「なんにもない」

こんなにぼくら
にてるのに
めをとじているから
きづかない
ぶるぶるふるえてかなしいようす

ぼくは はねた
なにもおこらない
だから まった
するとぼくにもくちができた
ぼくは はねた
ふたつをたべた

すこしおおきくなったからだで
はねる
まっかなくちをいっぱいにあけて
そらをあおぐ


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≫ いつも少し悲しい / タイトル 流川透明
By m.
09-22 23:18
(ゴル投稿)



てをふると
からからと
ほねのなかで
なにかなる

とおくからくる
ひとかげに
とおくなってゆく
ひとかげに
からからとおとはなり

ちりころりりりの
すずであったなら
ひとりあるきも
たのしいだろうに

からからと
ただくうかんを
ころげてまわる
ほねのなかのなにか

うでをとれば
おとはならない

それは
とても
かわいたおとで
ふれられぬまま
ほねのなかでなる


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