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『レッド・フード・トラップ』


***


突然だが、ウィングレーツ探偵事務所には別館として専用の図書館が存在していたりする。
様々な異世界の書物を管理しており、なかには危険な書物も数々コレクトされていたりする。

「ったく、お前んとこのデカナマズとサンドイッチモンスターはまだこねぇのか!?」
「だっ、黙れ!お前こそ部下共が来てないじゃないか!!」

地球人の姿へと変貌したハムスターヴィールとアーロンが口喧嘩をしながらお互いに図書館の書物を整理していた。

彼等は社長である黒獅子に頼まれて一部の書物の整理を頼まれていたのだが・・・それを面倒と思った二人は部下達に協力を仰いだ。
しかしながら、彼らにも仕事があるのだから来たくても来ることが出来ないという現状にぶちあたり・・・現在、たった二人で作業をしているというわけである。

「・・・ん?」

書物を整理していたハムスターヴィールが、とある本を手に取り作業を中断した。

「あん?何してんだ?」
「いや、これ・・・題名がないぞ?」
「おぅ・・・まじでか?」

手に取った本は表紙や背表紙がボロボロで、タイトルが判別不能となっていた。

「とりあえず中身を開けば分かるだろ」

アーロンはそう言ってハムスターヴィールの持つ本の表紙を開いた。

が、開いたその途端、二人の姿が光に包まれた・・・






「・・・ここ、どこだ?」

アーロンが目を覚ますと・・・そこは深い森の中
しかも自分の服がいつものアロハから猟師の着るような服へと変貌していた。

「どういうことだ・・・ってか、やっぱあの本か」

アーロンが考えるに恐らく原因は、あの本である。と、丁度自分のすぐ傍に小さな紙が落ちていた。拾って内容を確認するとそこには【赤ずきん:猟師役】と書かれていた。

「【赤ずきん】だぁ?」

・・・もしかして、もしかしなくと・・・自分はこの赤ずきんの猟師役になってしまったのだろうか。それはそれで面倒だったが・・・とりあえずハムスターヴィールを探すべきだと結論した。




探し物とは意外と早く見つかるもので。

ハムスターヴィールはとある民家でうろついていた。狼の耳と尻尾を生やして・・・この本に入る前とは違う、女の姿で

「・・・なにしてんだ?」
「うぉ!?貴様か!?」

振り向いた姿がとても可愛らしい・・・とはいえ中身は所詮60歳代の男なわけだが。





「・・・やっぱり赤ずきん、なんだよな」
「赤ずきんだな」
「・・・」
「・・・」
これからどうするか沈黙する二人・・・だったが、悩むハム子の狼耳や尻尾を見ていたアーロンは何かを企むような顔になった。例えるならば草食獣を狩る肉食獣の瞳といえばお分かりいただけるだろうか。

「・・・なななな、なんだっ・・・!?」

思わず後ずさるハムスターヴィールだったが、すぐにアーロンに腕を掴まれた。

「ようは、猟師が狼を懲らしめればいいんだろ?」
「う、うん・・・て、まさか私を倒すのかっ!?や、やめろ、いや止めて下さい!」
「いやいや、中身は野郎だとしても、俺は女を傷つけるのは趣味じゃねぇ」
「じゃあどうするんだ?」
「・・・いや、お互いが楽しめる方法で解決しようと思う」
「楽しめる・・?」

アーロンは腕を掴んだままハムスターヴィールを押し倒し、豊満な胸へを掴んだ。

「!?何する気だ!?」
「狼退治」
「おかしいだろう!離せっ!!」
「前々から狙ってたんだけどよ、良い機会じゃねぇか?」
「お前だけだろ!!」
「シャーッハッハッハッハ!覚悟しろよネズミちゃん」
「ネズミじゃないハムスターだっ!!」

アーロンへと抗議をするハムスターヴィールだったが・・・残念ながらそれらも全てアーロンにとっては興奮材料にしかなっていなかった・・・








「ひっ、やぁ、あっwww」

狼の耳をピクッと動かしながら、ハムスターヴィールはあられもなく喘いでいた。
アーロンはそんなハムスターヴィールの反応を楽しみながら、自身のモノを出し入れしていた。

「中々感度がいいじゃねぇか・・・」
「んぅ、やっ・・・うっ、るさぃ、あ、あんっww」
「やっぱ正常位が一番だよな」
「らっ、らまれ、ばかっ!」
「舌足らずになってるぜ・・・んっ」
「あっ、そこっ、らめぇっ!」

彼女は仰け反って喘いだ。それを見て更にアーロンはニヤニヤと笑いながら「ここか?」と、感度の良いところへと抜き差しを始めた。敏感になっている場所を貫かれ、激しい快楽の波へと追い込まれる・・・

「んひゃ、やっ、あっ、あっwww」
「・・・中、出してもいいよな?」
「な、なに、いっひぇ、や、あっ、んww」
「・・・そんな色気のある顔してんじゃねぇよ、我慢できねぇ」

アーロンはハムスターヴィールの腰を掴み、激しく揺らし始めた。

「いやっ、あっ、あんっ、あww」
「中・・・出すぜ」
「ま、まっ、て、あ、やwww」

中に熱いものが放たれ、絶頂に達したハムスターヴィールの意識がそこで途切れてしまう。

「・・・ちっ、なんだもうイっちまったのか」

アーロンはズル・・・と自身のものを抜く。彼女の秘所からは白い液体が溢れだしていた。

「(・・・狼退治にカウントされんのか、これ)」

今更ではあるが、目的を思い出したアーロン
しかしながら・・・この本的に”その行為”も狼退治とカウントしたらしい。何もない場所から扉が現れた。しかも御丁寧に「出口」と書かれてある。

「・・・まじでか」








「よー、とりあえず様子をー・・・って、あらん?」

おとぼけた表情でやってきた黒獅子は驚いた。そこにはぐったりして寝ている(性格には気絶している)ハムスターヴィール(しかも女体)と、やけに潤っているアーロンの姿

「・・・どったの?」
「色々あったんだ・・・シャッハッハッハッハ!」

不思議がる黒獅子に高笑いするアーロンさんでした。





***

後日談


鮫「あの本、一体なんなんだ?」
黒「え?あぁ・・・あれね、赤ずきん」
鮫「いや、それは分かってるんだよ」
黒「悪魔が憑いてんの、あの本に」
鮫「・・・あ”?」
黒「普通の物語に飽きた悪魔が人を引き込むんだよ。で、引きこんだ奴らがどんな物語を見せてくれるか楽しむってやつ」
鮫「・・・まじでか」
黒「まじだ」
鮫「・・・」
黒「・・・お前さぁ、もうちょっと女好きってーか発情するのやめたら?」
鮫「あ”?」
黒「あれからハムちゃん仕事ボイコットしてんだけど。お前がEROIことでもしたんだろ?」
鮫「(・・・なんでこいつこんなところは察しがいいんだ)」
黒「まー、ウチの事務所は恋愛自由にしてるけど・・・揉め事を起こすのは止めて欲しいんだよね」
鮫「・・・」


***





椿リンカさんから頂きました一周年企画フリー小説ですwその嬉しさからこんなのを描いてましたw↓
ではどうもありがとうごさいましたww

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