■ベイエリア分署シリーズ(小説”半夏生より”)■
■桜井v村雨&黒木くんのその後の話”半夏生”より抜粋しました。^^
良ければ読んでください汗^^↑

■内緒の内緒のその話〜僕の秘密〜■

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■「結婚してください。」「え?」
黒木は中澤京子に向かって言った。
「自分には貴女が必要なんです。」
精一杯のプロポーズだった。

「太一郎お兄ちゃん!」初めて訪れた村チョウの家。
自分のことを知っているのか幼稚園に通う村チョウの娘さんが駆けてきた。
「あのね!パパいつも太一郎お兄ちゃんの自慢ばっかりするの!」
だからねあたし将来大きくなったら太一郎お兄ちゃんと結婚してパパみたいな”かてー”を作るんだ!
村チョウは愛妻家で娘さんのことも大変可愛がっている。きっと僕のこともその延長戦で家族のように話してくれていたんだろう。
仕事とプライベートは分ける村チョウでも”親バカ”には勝てないようだ。「”コラ!”」娘さんを捕まえて村チョウが言う。
「桜井は仕事でここによったんだぞ?」村チョウのそんな声が聞こえたがどうやらまんざらでもないらしい。
”あの子は美人に育つぞ。俺にいているからな”村チョウがいつかそんな事を言っていたような気がする。
確かに村チョウは美人だと思う”普段”は胃でも痛めているかのような不機嫌な顔をしているが時折”ドキリ”とするような妖艶な表情をすることがある。
雨濡れになった肌に服が張り付いたときの嫌そうな表情なんかがそれだ、艶っぽい瞬間がある。
”あぁそうか僕は・・”気づいたのはいつのころだろうか。大橋さんと組んでいたときには思わない感情だった。
別に僕は”男色家”やそれといった類の人間じゃないけれど・・でも思う節がたくさんある。
「そうだね。それじゃぁ君がもっと大きくなったらね」そういって僕は彼女と指をきった。
「”オイ桜井。いくら子供相手といってもほどがあるぞ?”」困り顔で村チョウがそうう言った。
「”冗談じゃありませんよ?”」僕は本気ですからね。
”妻子もちを含めてあなたのことが・・・”「村チョウ」「何だ?」
「・・・!??」不機嫌そうに言った村雨に桜井は口付けた。
「”高校のときモテたって話、女性のほうじゃないでしょう?”」なんとなく男子校で女装やらなにやらいたずらされる彼の姿が思い浮かんだ。
「”自分が守ってあげますよ”」村チョウの事も家族のことも「”自分に任せてください!”」そう言って敬礼すると村雨は”ハハッ”っと笑った後
「お前には適わんよ」と”いい刑事になりそうだな”そういって頭を撫でつけた。
はぐらかされたのかと思ったけれどもそれはそれで気分がよかったので放って置くことにした。僕の意思に嘘はない
”新人類”と呼ばれる部類で多少感覚の違いはあっても好きなものは仕方ない。
無線で連絡が入ってくる。「さぁ仕事に戻るぞ!」背広をきて現場に向かう村チョウに”ハイ”と僕は頷いた。

内緒の内緒のその話。
”人に言えない僕の秘密”
黒木と彼女がその後どうなったのかは誰も知らない。内緒の内緒のその話。”僕たちだけの秘密の話”

■END■
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■東京都臨海署安積班”ベイエリア分署”シリーズより。
2014/05/05アキツマナミ↑

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