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トンネルを抜けると雪国だなんて
物語の世界だけだと思っていた。
この扉の向こうが、
玄関の外がいつもとは違う
異世界になんてなるはずない。
夢を見るような年頃じゃないから
それが当たり前だと思っていた。

玄関の扉を開く。
世界をじっくり見渡した。
お向かいさんが挨拶をしてきたので
僕もぺこりと頭を下げた。

ほら見ろ、なにも変わりっこない。

そんな日常も君もまとめて
まるごとぜんぶ、くるんであげる


あきゅろす。
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